梅の花が遅れて咲き始めました。少しずつ暖かくなってきてインフルエンザの流行も下火を保っています。このまま気持ちの良い春が来るとよいですね。これからの季節は気温の差が激しくなってきますので、体調管理が難しくなります。温度管理、花粉症対策など気をつけて過ごして下さいね。

さて、4月から入学、入園というお子さんも多い季節ですが、その前にぜひ知っていて頂きたい話題を。伝染病での「登校(園)停止」ってよく聞く言葉ですが、一体これは何でしょう?シンプルに、伝染しやすい病気を学校や園で他のお子さんにうつさないように、学校(園)へは登校(園)しないようにという意味なのですが・・・。じゃあ具体的にどう?というと意外に分かりづらい。証明書は?病院には次はいつきたらいいの?お母さん方の疑問は多いのではないでしょうか。

まず、学校(園)に行ってはいけない病気や、行ってはいけない期間は、学校保健安全法やその他の法律で決められています。たとえば、水疱瘡であれば、水疱が全てかさぶたになるまで、インフルエンザは登校停止の対象になりますし期間は発症してから5日(発症日は0日としカウントしない)立っていてなおかつ解熱後2日(解熱した日は0日としてカウントしない、未就学児は3日)など・・・。

実は法律が登校(園)停止を義務づけられているのは、学校(園)です。要するに、学校(園)が、伝染する可能性のある病気のお子さんは登校(園)をストップすることになっています。ですが、「伝染する可能性のある病気」なのか、「伝染する可能性がなくなった」のかなどを判断するのは我々医師の仕事になります。そこで、学校(園)としては御家族からの報告や医師の証明をたよりに、登校(園)を停止したり、停止を解くことになります。そのために、治ったら「治癒証明」をもらってきてくださいなどという話になります。

じゃあ証明書が必要だったり必要じゃなかったりするのはなぜでしょう?実は、ここに学校(園)の判断(方針)が関わってきているのです。実は病院が証明書を発行すると料金がかかります。大抵どこの病院でもそんなに多額のお金は発生しておらず、当院だと消費税込みで525円です。でも、病気になっただけでわざわざ学校に提出する為にお金を支払って証明書を書いてもらうのってよくよく考えるとなんだか不公平感がありませんか?病気にかからなければ証明書のお金もかからないのに・・・。医療費は保険がきくのに証明書は保険きかないし・・・。それで学校や園でもいろいろ工夫をするようになりました。たとえば、お母さんから「病院にかかって、もう学校(園)に行っても大丈夫と言われました。」と報告があればそれでOKにするやり方であったり、病院にかかって大丈夫と言われた事を、日付や受診先など、お母さんが書類で報告する形にしたり。それだと11回お金もかからなくて済むんです。最近は、お母さんが書類で報告する形が増えている印象です。

集団生活が始まると、水疱瘡やおたふく、溶連菌にインフルエンザなど、これから登校(園)停止になる病気にであう確率も高くなります。その時に、どうしたらいいのか、入学(入園)説明の時に話があるかもしれません。もし、説明がなく、伝染する病気になってしまった時は、学校(園)に報告するときに、併せて、治った時にはどう対応するのか、先生に確認してみてください。