もう10月なのに、夏服のお子さんをみても今年は違和感を感じないこの気候。温度管理が難しい状態が続いています。風邪をひかないように気をつけてくださいね。

今日はもう夏もほとんど終わり(のはず)なのにとびひの患者さんがいました。この夏診察室では何度もお話してきた内容ですが、とびひの時の塗り薬の塗り方に関してお話します。

とびひはお子さんがかゆがって患部を掻いた手にばい菌がくっつき、その手でまた別の場所を掻く事が原因で、広がっていく疾患です。治療は抗生物質の飲み薬、抗生物質やステロイドを含んだ塗り薬を使います。

この時、塗り薬を塗ったお母さんの手にも当然とびひの原因になっているばい菌がくっつく事になります。そのままの手で別の個所に塗り薬を塗ると、せっかくよくなってきた場所にまたばい菌をくっつけてしまうことに・・・。是非そんなことにならないような塗り方を心掛けてください。

かといって、1個所ごとに手を洗っていてはお子さんは逃げ回って大変。そんなことにならないためには、ビニール手袋や綿棒の使用をお勧めします。たとえば、ビニール手袋を使って、薬を塗る場所ごとに薬を塗る指を交代すると、片手で少なくとも5か所は同じ指を使わずに薬を塗ることができます。6か所以上の場所に薬を塗る場合は、手袋をさっと替えればOK。あるいは、綿棒を使うという手も有ります。綿棒には普通1本に2つの脱脂綿が巻かれた頭がありますので、1本で2か所は塗ることができます。薬を塗る場所ごとに綿棒を替えてゆけば、ばい菌を別の場所にくっつけることなく薬を塗ることができます。

意外としつっこいとびひ。ここに書いたのはあくまでもアイデアで、薬を塗ることでばい菌を別の場所に移さないことが目的です。いろいろと工夫してみてください!