卒業式、か…。


まず教室に入って思ったこと。



自重しろ。


描いた人間は言うまでもない。


だが…素晴らしい祝い方だ。


… … …


卒業など俺にとってはどうでもいい。


心残りも悲しみも無い。


強いて言うなら、部員の事だろうか…。


… … …


俺は部員に会えてよかったと思ってる。


俺にとって部員は、学校に来る意味であり、心の支えであり、生きる意味だった。


それぞれ格差はあるが、彼女等の存在が俺の存在理由だった。


でも、そう思えるまでの時間が長かった。


部員ですらも拒絶しようとした俺がいる。


本当にそれは悪かったと思ってる。


治った、というかここまで成長した理由は様々。


部長とのオタトークから始まり、俺の家で一緒に勉強したりゲームの相手したり、仕舞いには恋愛感情なんてものも発生…。


全て部員のお陰。


今ではこの通りです。


俺は、そんな部員、部員が集まる音楽室が好きです。


皆俺の相手をしてくれる、褒めてくれる、優しくしてくれる。


それがすごく嬉しかった。


もうこの場所にこの面子は集まらない。


すごく悔しい事だけど、部員だけは記憶にとっておきたいと思う。


君達は他の人間とは違う。


忘れないでおく。


俺の仲間だから。


嫌なんて言うな。


…そういえば、こんな事をいつだか部員に言われた…。


部員へ


お世話になりました。


皆と共にいて、とても楽しかったよ。


本当に、壱気の言うとおり、俺が死んだら、死ぬ程楽しかった部活のせいだ。


ありがとう。


また演奏したいな。


では。


…皆、好きだ。