数年前、台湾での披露宴の時のこと。 担当してくれた女性マネージャーが私達の席へ来て「恭喜恭喜~!(おめでとう~!)」と祝福してくれた。


ちょうど、台湾人夫の両親もそばにいて皆で談笑していたのだけれど、最後に「次はお父さんとお母さんに子供を見せてあげてね!」と満面の笑みで言われた。


多様性が謳われる令和の時代であること、日本で言われたことのないセリフだったこと、義父母もいる場であったことから一瞬怯んだが、彼女の笑顔があまりにも無邪気だったので何だか笑ってしまった。


台湾に住む友人も、結婚当初、LINEや画面越しに話していた時に「妊娠したらこんな写真撮るといいよー!」といろんな人のマタニティフォトを送ってきたり、「次はあなた達の番ね!」とか普通に言ってきて驚いた。


が、彼女もまた、全く悪気はなく眩しいくらいの笑顔なので、やはり、どうしたものか笑ってしまった。


もしも日本で日本人から同じことを言われたら、多少なりともギョッとするだろうし、私はその人のことを常識のない人だという風に見てしまうのではないかと思う。


この手の話しは、公の場ではするものじゃないという日本での常識(?)が身についていて、自分から誰かに投げかけることはないし、逆に他者からストレートに聞かれた経験もない。


けれど、台湾で台湾人に言われると、それが失礼とかいう概念がないからなのか、彼女らに対してそういう風に感じることはないから(一瞬驚いてしまうけれど。)、文化は不思議だなぁと思う。