昨日(7月9日)、雪組「ベルサイユのばら フェルゼン編」を観て、朝美絢さん、縣千さん、華世京さん、そして若手の男役さん、娘役さんについて書きたいと思います。

 

「ベルばら」という演目、トップスター彩風咲奈さんの退団公演という節目、朝美さんを始めとする雪組にとってどういう意味があるのでしょうか?

 

 

ベルばらという演目

 

タカラジェンヌにとって「ベルサイユのばら」は宝塚を代表する作品、「ベルばら」に出演できる喜びがあるでしょう。

男役は憧れの軍服、娘役は輪っかのドレスを着ることができます。

 

「ベルばら」は、フェルゼン(彩風咲奈)、マリー・アントワネット(夢白あや)、オスカル(朝美絢)、アンドレ(縣千)と主要キャストのキャラが立っています。

 

今回はベルナール(華世京)、ジェロ―デル(諏訪さき)の場面もしっかりあり、男役5番手まで役が膨らませてある感じでした。

 

華世さんは2幕冒頭に民衆を率いてセリの上で三色旗を振るシーンまであり、次世代は「華世で行きますよ~」という感じです。

 

彩風さんが退団されるこの公演で、華世さんがセリの上でライトを浴びるのは、「オスカルとアンドレ編」で少女オスカルと少年アンドレが剣をさばきながら木の陰に行き、大人のオスカルとアンドレに替わるシーンを観ているようです。

 

ただ、「ベルばら」は独特な強調のあるセリフ廻しで、ナチュラルなお芝居の勉強はちょっとお休みという感じがします。

 

 

 若手で美味しい役

 

若手男役が活躍する場面は、近衛兵のダンスです。ただ、セリフがなくて一瞬なので、ここで顔を覚えてもらうのは難しそうです。

 

衛兵隊のアラン(眞ノ宮るい)が、「おんなの隊長さんよ~」とオスカル隊長に逆らうシーンはなく、ブイエ将軍(悠真倫)に歯向かい、オスカル(朝美絢)に従うシーンはありました。

 

1幕と2幕のプロローグで、小公女、小公子が可愛いです。

小公子(紀城ゆりあ)

小公女(華純沙那)

小公女(白綺華)

 

紀城さんのソロが長めで目だっています。

華純さんは短めソロ、白綺さんはソロはなかったように思います。

 

小公子は若手男役としては可愛すぎる役かもしれませんが、2013年雪組では永久輝せあさん、2014年宙組では和希そらさんがされていて注目の若手の役です。

華純さんは歌もお芝居も上手いので、ストーリーに絡む役をしたかったのではと想像します。

 

出色の出来というと音彩唯さんジャンヌ。ワルな演技と聞かせるソロ歌唱があり本来は別格の歌ウマ娘役さんがされていました。

音彩さんが別格に移行したということではなく、実力相応の役が色濃い役だったということでしょう。

 

王子と王女も若手の注目の役です。

マリー・アントワネットが、廃屋となったチュルリー宮で王子(星沢ありさ)、王女(音綺みあ)と語るシーンが泣かせます。

王子と王女を愛する、母としてのマリーが、後にパリ脱出を拒むことにつながっています。

 

王子役の星沢さんは、金髪のおかっぱでも美しかった。

王子はセリフもあって、マリーの行動を決めるお芝居の要で良いお役だと思います。

 

夢白さんマリーと競い合うほど美しいのが朝美さんオスカルです。

 

 

朝美さんと縣さんの今宵一夜

 

朝美さんオスカルは、軍服が赤、水色、白とあります。どの軍服姿も美しい。

1幕後半でオスカルの戦死が告げられて・・・2幕に朝美さんの出番はないの?

2幕にバスティーユが回想されて有名な白軍服でのシーンになっていました。

「愛あればこそ」は名曲ですね。

朝美さんオスカル、縣さんアンドレで聞けるとはうれしい!

 

縣さんアンドレの歌唱がとても良かったです。

ダンスはピカ一だけど、歌唱はアレっていうときも今までありましたが、アンドレがオスカルを想う「白ばらの人」はすごく上手く歌いこなされていました。

 

「今宵一夜」では、縣さんアンドレは、朝美さんオスカルをしっかり抱きとめて男らしかった。

朝美さんオスカルが美し過ぎるのは言うまでもありません。

朝美さんは立ち方や手の置き位置で、女性らしさを表されているようでした。

 

窓辺に立つ朝美さんと縣さん、まるで少女漫画の世界から抜け出されたよう。

朝美さんに「ベルばら」以外にも少女漫画原作を是非していただきたいです。

たとえば、早霧せいなさん、咲妃みゆさん主演「伯爵令嬢」はとても面白かったですし、再演して欲しいです。

 

朝美さんに似合う本公演の演目が、これから発表されると思うと楽しみですね。

しばしそれまで朝美さんオスカルの美に酔う日々を過ごしたいと思います。

 

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