本日(4月2日)、凛城きらさんの休演が発表されました。
月城かなとさんの叔父さん役でいい味を出されていたので残念ですが、ゆっくり休まれて復帰されますことを願います。
月城かなとさん・海乃美月さん退団公演「Grande TAKARAZUKA 110!」
久しぶりに王道の宝塚レビューを観た!という感じがして満足感がありました。
レビュー・アニバーサリー
『Grande TAKARAZUKA 110!』
作・演出/中村 一徳
星組「VIOLETOPIA」は、新鋭指田珠子氏の新しい試みだったと思いますが、観た後のスッキリ感がなかったなあ。
ベテランの中村氏の「グラタカ」は、お作法にのっとった心地よさがありました。
豪華な衣装に110年の歴史
「グラタカ」プロローグの衣装がゴージャスです。月組はここに資金をつぎ込みましたね。
ベージュの生地が輝いていて、月組の黄色のイメージですね。
音楽は創成期の宝塚歌劇の懐かしいメロディーぽさがあって宝塚の歴史を感じます。
特に月城かなとさんの衣装はふんだんに金糸が使われていて豪華です。
海乃美月さんのドレスはウエストを絞りスカートがベルシェイプになっていて、ほっそりされているのですごく似合っていました。
イタリアのカーニバル、スパニッシュ、日本の平安貴族など、飽きさせない構成。
特にイタリア仮面舞踏会では、風間柚乃さんと彩みちるさんがペアで踊ります。ピエロ?をイメージしていて可愛い!
スパニッシュは、宝塚歌劇でよく登場しますね。
客席降りが1階席のみあり、フラメンコの手拍子を使って客席も一緒に手拍子。
スクリーンに雪が降り、月城さん平安貴族が似合います。う~ん雪組の遺伝子。
このシーンには特別な趣向が・・・「逆アパショナード?」
月城さんに、もっと美しくも悲しい和物をして欲しかった。
黒燕尾で泣いた
初舞台生ロケットは、宝塚大劇場だけです。やはり人数が多いので壮観ですね。
セリを上げて高さを作って後ろの生徒も見える配置がありました。順次ふりを変えていくのが可愛いです。
ラインダンスも揃って頑張っていました。
電車ごっこのように手を前に伸ばし足上げしながら銀橋を渡り、最期の一人が袖に入るまで拍手があるのは宝塚の温かいところだなと感じました。
以前、初舞台特集で、振付の御織ゆみ乃氏が、初舞台ロケットで銀橋を渡らせてあげたいと言われていました。スターになったり、大劇場で退団すれば渡れますが、その前に辞めてしまったりすると一度も渡れないこともあるから・・・
それから初舞台生が銀橋を渡ると思い出します。
そしてやっぱり黒燕尾。本当にシンプルな黒燕尾です。
大階段のセンターを月城さんが降りてくる。泣けます。階段降りているだけなのに。
左右の男役は足を横に出して座る宝塚独特のポーズ、トップスターに敬意を向けている。
男性はこのシーンを観て、自身がトップスターになったような感覚がされるのでしょうか?
あるいは、ただただカッコイイと思われるのでしょうか?
なんでかジーンとしてしまいました。大階段がいいのか、黒燕尾がいいのか。
やっぱり、月城かなと という人が歩んできた道を思うから。
王道のレビュー
レビューの素晴らしさは、スピード感とゆったり感、気分がガラッと変わる、ダンスに目を奪われるでしょうか。
「グラタカ」には、すべてが入っていると思います。
いつも大人の雰囲気の鳳月杏さんがストリートファッションに身を包み若手を率いてセンターで踊る。
その後、娘役を率いるのは天紫珠李さん。ここで次期トップコンビが対になっていたのですね。
「ムーンリバー」「ムーンライトセレナーデ」など、聞き馴染の良い”月”にちなんだ曲も使われて心地よいレビューでした。
大階段でのデュエットダンス、可愛く大人っぽくステキでした。
パレードでは、彩海せらさんが初めてセンター1人降り。レビューでは銀橋を一人で歌って渡り、良い声を響かせました。
退団公演は寂しいですが、若手の台頭も感じ新しい月組の芽吹きを感じました。
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