本日(3月28日)、昨年亡くなられた劇団員(有愛きいさんと書かせていただきます)のご遺族と宝塚歌劇団が合意に達したということがわかりました。
阪急阪神ホールディングスの角和夫会長らが遺族に直接謝罪し、上級生は手紙で謝罪したと報道されました。
阪急阪神ホールディングスは28日、午後4時から嶋田泰夫社長や歌劇団の村上浩爾理事長が大阪府内で記者会見すると発表し、ご遺族側代理人の川人博弁護士は東京都内で会見されました。
すべての項目を認めた
まずは、ご遺族と劇団が合意に達して良かったです。
川人弁護士が掲げられた15項目のパワハラのうち、ヘアアイロンに関わる2件をまとめて、今回14項目になったこと、劇団は14項目全てを認めたということが話されました。
その中で今回初めて語られたことは、有愛さんが「組替えをさせて欲しい」と言ったことを当時の宙組プロデューサーが取り合わなかったということです。「ヘアアイロン事件」があった時に、組替えできていればと思っていたのでとても残念です。
プロデューサーとして、本当によく考えた上でどうしてもできない理由があって組替えさせなかったのか、深刻に考えていなかったのか・・・プロデューサーご本人も悔やまれている気がします。
お母様の今のお気持ちが代読されて、その中にもっと強く言えば良かったという言葉がありました。
「もう一度、娘に会いたい」という思いが綴れており、深い悲しみの中にいらっしゃることに胸が苦しくなりました。
劇団が認めた14項目は、宝塚歌劇団ウェブページに本日アップされた書類は下のリンクの
「詳細はこちら」から見ることができます。
有愛さんにやけどを負わせたヘアアイロンのことを、「宝塚GRAPH」のインタビュー記事に載せたことについて、お詫びが出ました。
インタビューは有愛さんが亡くなる前にされたものだそうですが、その後の経過を見て内容を変更するか発売を止めるべきだったと思います。
川人弁護士は
「痛ましい事実を真摯に反省すること無くして真の改革はありえない」と言葉を結ばれています。
同時に行われた劇団の会見では、哀悼の意と謝罪、そして再発防止に向けた取り組みが述べられました。
劇団の取り組み
阪急電鉄 嶋田社長から、厚労省の指針に基づくパワハラがあったこと、劇団の無理解、安全配慮義務違反があったことが述べられました。
宝塚歌劇団 村上理事長から
公演スケジュール、現場をサポートする体制、現場の声に耳を傾ける体制を整え、現場任せの運営であったと反省の弁が述べられました。
再発防止の取り組みとして
興行計画の見直し(年間9興行から8興行)
稽古期間の延長、宝塚大劇場新人公演は、公演開始後の休演日翌日から始めることで1週間遅らせる。
2024年雪組公演から、宝塚大劇場の新人公演が復活するそうです。東京の1回だけでは、その反省を活かしてお稽古することができないので、宝塚での新公ができるようになって良かったです。
稽古場への入退館時間の管理を徹底する・・・お稽古時間が減る問題と過重労働は背中合わせの問題ですね。
劇団員の心身について、カウンセリングルーム、専門医に相談できるようになった。
劇団員からの相談窓口を開設
職場アンケート、匿名の意見箱も設置する・・・活用されるといいのですが。
阪急電鉄から劇団への監査体制を作る・・・改革が行われても、時間が経つと風化して元の状態になるかもしれないということですね。
時代に合わせて組内ルールや指導方法を見直すそうです。
宙組は現体制で
現体制の理事長等の退任はなく、これから改革を責任をもってやっていくと言われました。
現場の意見を吸い上げることができなかった、時代が変わったのに過去からの前例を踏襲していた。
おそらく意味のない組ルールのことです。
劇団員はパワハラとは知らなかった、すべての責任は劇団にある。
上級生の謝罪内容は個人の心情を考えて明らかにはできないと言われました。
研修教育をしていかなければならない。
公演の再開は、村上理事長「現体制で」と言われました。
公演回数が増えて劇団員に負担が増えてしまった・・・劇団員に責任を負わすということはできない。
トップスター芹香斗亜さんを見ることができそうです。
初舞台生は、1年間組周りになるそうです。
宙組での組周りについては、公演の時期もあり・・・と明言されなかったです。
本日、劇団ウェブサイトのスタープロフィールから「有愛きい」さんの掲載が無くなっていました。
もう有愛さんの可愛い笑顔が見えなくなったのはとても寂しいです。
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