産経新聞 美園さくらの思索「あぁ、我」・・・ううん?このタイトルは何?と思いました。

「あぁ、我」とは、「エモい」に通じる言葉。

「エモい」とは、「エモーショナル」「えも言われない」から来るとか、何か見たり聞いたりしたときに、感傷的になったり、えも言われない気持ちになること。

 

 

美園さんは、宝塚音楽学校、宝塚歌劇団で暮らしたため、同年代の友人が持つ思い出、放課後のファミレス、ボウリングやカラオケなどに感じる「エモい」がなく共感できないそうです。

タカラジェンヌは、青春を舞台に捧げている。

 

 

 

エモいは「あぁ、我」

 

「エモい」は古語の「あわれ」に類似するという研究があるそうです。

この辺りが格調高くて美園さんらしいところ。

「あわれ」の語源は、「あぁ、我」。確かに、心が動く瞬間という感じがします。

 

美園さんがそのイメージをイラストにされました。

 

 

普通の中学高校時代を過ごさなかった美園さんが「あぁ、我」と思うのは、大羽根を背負ってシャンシャンを持った姿なのですね。

 

宝塚ファンは左側の生活をしてきたわけですが、このパレードの光景は宝塚ファンにとっても「あぁ、我」なのではないでしょうか。

 

パレード、公演の最後にエトワールが大階段を降りてくる。大階段のてっぺんがほのかに照らされると、グッと期待感が増します。

星組「RRR VIOLETOPIA」では、この公演で退団される天華えまさんがエトワールですね。

ファンの方は、なんて幸せでしょう。いつもの何倍も、この「あぁ、我」と思う瞬間を繰り返し味わえる。

 

また大階段は、ときめきを高めてくれる大切な装置ですね。

月組元組長の越乃リュウさんが、「大階段」について語られていました。

 

 

 

大階段は危うくも、ときめきを生む


手すりのない大階段、ジェンヌさんは慣れていると思いますが、落ちたりしないのでしょうか?

以前、北翔海莉さんが若手の頃に大階段から落ちたことがあると言われていました。

 

 

真矢みきさんが大階段のてっぺんから下まで落ちられたことから、「落ちるとスターになれる」と言われたそうです。見た方はびっくりされたでしょうね。

また、大階段ではないとのことですが、檀れいさんが階段から落ちられた。その後、何事もなかったようにすぐに立ち上がり、足から血を流しながら続けられた。舞台人としての気概を感じます。

 

この記事で初めて知ったのですが、群舞で多くの方が動くと大階段は揺れるそうです。高い位置でのダンスは怖いですね。その揺れに乗るという技術もあるとか。

 

美園さんは、大階段で下を見ないで降りることは、慣れるとできるようになると言われました。

でも、大階段でのダンスはやはり緊張するそうです。

 

私が今まで一番怖いと感じたのは、龍真咲さんと明日海りおさんの大階段でのダンスです。

龍さんが大階段の中ほどで前向きに立って、女装した明日海さんが龍さんと手をつないで後ろに大きくのけぞる。

これはお互いが信頼しあっていないとできないなあと思いました。

 

ファンの感情にも通じる

 

美園さんのイラストを見て、「あぁ、我」とパレードを思い出すと共に、美園さんの現役時代を思い出していました。

美園さんは、こういった絵を時々描かれていたのです。

 

ご自身(子供の頃の)のキャラに、その時々の舞台衣装やロケット衣装を着せた絵をお礼状とされていました。

スカイステージ「うたごころ」の中では、ベレー帽に赤い丸メガネで、武庫川の岸辺で大劇場を描かれていましたね。

美園画伯は今も健在なようです。

 

また、贔屓が舞台に立った全国ツアー会場に久しぶりに行くと、その時の感情や光景が思い出され懐かしく感じたことがあります。これも「エモい」体験。

 

大劇場でのパレードは、ジェンヌもファンも緊張感から解き放たれ幸福感に包まれます。

この体験が、次の観劇につながっているのかなと思いました。

 

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