2月27日16時からAさんご遺族代理人弁護士川人博氏の会見が行われました。

本日(2月28日)週刊文春電子版に「宝塚宙組トップが「私は謝らない」《真相追及第16弾》タカラジェンヌ飛び降り事件【全内幕】」という記事が出ました。

 

「私は謝らない」と言われている芹香斗亜さんの言動について思うところを書きました。

また、昨日の会見の質疑応答で、「15のパワハラ」について劇団が認めていないと、川人弁護士が認識した箇所がわかりました。

 

 

パワハラと認めなかった箇所

 

「15のパワハラ」のうち劇団が認めなかったと、川人弁護士が考えたものを太字にしてあります。劇団はどれを認めてどれを認めなかったかを公表していません。

1に関してはやけどを負わせたこと自体は認めているそうです。

 

1. 亡くなった劇団員が断ったにもかかわらず、上級生がヘアアイロンで髪を巻き、額にやけどを負わせた
2. この上級生がやけどを負わせたにもかかわらず、真摯(しんし)な謝罪をしなかった
3. 上級生が髪飾りの作り直しなど、深夜に及ぶ労働を課した

4. 上級生が新人公演のダメ出しで人格否定のようなことばを浴びせた
5. 週刊誌の報道の後、上級生が亡くなった劇団員を呼び出して詰問し、過呼吸の状態に追い込んだ
6. 劇団幹部がヘアアイロンでやけどを負ったことについて「全くの事実無根」と発表した
7. 劇団幹部が睡眠時間が1日3時間程度しかとれないような極めて過酷な長時間労働を課し、過大な要求をした
8. 亡くなった劇団員が所属していた宙組の幹部が「振り写し」の復活により、一層過大な要求をした
9. 宙組の幹部が「お声がけ」の復活により、一層過大な要求をした
10. 演出家が怠慢や不備により、到底対応不可能な業務を課した
11. 宙組の幹部が配役表の事前開示に関し、2日連続で執ような叱責を行った
12. 宙組の幹部が「振り写し」に関し、大声で宙組の組員の前で叱責を行った
13. 宙組の幹部が「下級生の失敗はすべてあんたのせいや」などの叱責を繰り返した
14. 宙組の幹部が幹部部屋で大声で叫び、威圧的な言動を行った
15. 宙組の幹部が「お声がけ」に関し、詰問や叱責を続け、罵倒した

 

つまり、劇団がパワハラと認めなかったのは、天彩峰里さん、芹香斗亜さん、松風輝さん、花菱りずさんに関わるところです。

 

週刊文春電子版では

花菱さんは、言い方がきつすぎたこと、今までは普通だと思っていたことが異常なことだった、Aさんに心から謝りたいと言われているそうです。

 

上級生パワハラの認識

 

上級生がある生徒を叱責すると、それに続いて下級生も同様に叱責しないといけない「下げ」。

Aさんは「下げ」の指導を受けていたと過去の記事で書かれていました。

 

松風さんは「上げ」「下げ」といったルールが、パワハラにあたるとは思っていないとのことです。

優しく指導するなら、いろいろな方の意見が聞けて良い指導法なのかもしれませんが、叱責が連続で続いたらメンタルやられます。

 

芹香さん「イジメやパワハラはしていない」

 

松風さん「そういう発言をしたこと自体は事実だけど、イジメとは思っていない」

 

芹香さんや松風さんが考えているパワハラは、一般的なパワハラと違うのではと思いました。

悪意はなくても、地位や力のある方が、断れない立場の弱い部下などに過大な要求や人格否定などをしたときパワハラにあたります。

 

下記は厚生労働省が認めたパワーハラスメントの6類型です。

 

1)身体的な攻撃
  暴行・傷害
2)精神的な攻撃
  脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言
3)人間関係からの切り離し
  隔離・仲間外し・無視
4)過大な要求
  業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害
5)過小な要求
  業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと
6)個の侵害
  私的なことに過度に立ち入ること

 

叱るということは、ある程度、上司と部下に信頼関係がないとパワハラとなる可能性もあるということでしょう。

 

劇団上層部「組のトップとして謝罪したほうがいい」

 

ある演出家「自殺との因果関係はさておき、最悪の結果になってしまったこと自体を謝るべき。それすらできないのか」

 

多くの宝塚ファンは、芹香さんと松風さんは謝罪をするべきと考えているように思えるのです。

芹香さんや松風さんには、謝罪をしたら処分を受けるのではないかと思われているかもしれません。

「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」という言葉を思いました。

 

生徒を守るとは

 

川人弁護士の会見の中で、劇団は生徒を守るという姿勢が強い、それは劇団を守ることで、それがこの問題の解決を遅くしていると言われました。

 

芹香さんには多くのファン、いわゆるタニマチ、そしてスポンサーがついている。

芹香さんに関わるパワハラを認めないのは、その圧力もあるのかもしれません。

また、劇団自体がトップスターのイメージを汚したくないと考えているのでしょう。

 

Aさんの妹さんは、「パワハラを行った者も、証言した生徒も、姉(Aさん)も同じではないか」と言われました。

生徒を選別して扱いが異なることは、時々感じることです。

 

2023年9月15日に、天彩峰里さんの宙組から月組への組替えが発表されました。

2021年8月「ヘアアイロン事件」と2023年2月文春報道以来、一番苦しい立場にあったのは、Aさんだったはずです。

2021年にどうしてAさんこそ組替えで救済しなかったのか。悔やまれてなりません。

通常、組替えは役付きの良いスターがするもの。そういった固定観念や、組替えさせたら何か不祥事があったのではと疑われると考えたのではと想像します。

 

芹香さんが心からの謝罪をされても、輝きが失われることはないと思います。

率直に非を認め、Aさんへの哀悼の言葉を話される芹香さんは勇気があると思うでしょう。

 

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