こんにちは。いつもありがとうございます。

商業出版エージェントの にのまえ遼です。

 

今回から、『出版社のハートを打ち抜く企画書』に入っていきますが…。

出版社のハートを打ち抜くラブレターにするために、是非、バックナンバーの「出版企画の発想法」も目を通しておいてくださいね。(*- -)(*_ _)ペコリ

 

 

さて…。

商業出版は、恋愛と同じ。

 

落とすのは、もちろん出版社です。

 

そのハートを射抜くのに使われるラブレターが「出版企画書」。

 

でも…。

実際に出版企画書を作ると、自分が書きたい内容を書き纏める人が多いんですよね。

 

これって、ラブレターで言えば…。

「こんなところにデートに行きたいと思っているんだけど、一緒に行きませんか?」ってのと同じなんですね。

 

これだと、出版社のハートを射抜くのは難しい…。

だって、「USJってこんなに面白いから、行かない?」って誘っても、相手はめちゃくちゃミッキーが好きで、ミニオンやジェラシックパークはそれほど好きじゃない…って思っているかもしれないから。

 

 

そうなんです。

相手をデートに誘う時は、相手の好きなところに行こうと誘うべき。

その方が、絶対、「OK」貰える可能性が上がりますからね。

 

そのためには…。

相手が何を欲しているのかを知るべきなのです!

 

 

 

じゃぁ、出版社は何を求めているのでしょうか?

 

 

それを知るためには、出版社が置かれている立場や状況を見ると分かってくるんですね。

 

実は、あなたが口説こうとしているお相手(出版社)は、一般のビジネスの世界から考えると、ちょっと特殊な立場や状況に置かれているんですね。

 

あんまり細かく説明していくと難しくなるので、出来るだけ簡単にお話しするようにしますね。

 

 

まず、出版業界は「委託販売制度」という、独特の販売システムになっています。

これは、分かりやすく言うと、書店は売れ残った本を、ある意味、メーカーである出版社に自由に返品することができるんですね。

つまり、本屋さんは本を販売しているお店ではなく、メーカーの商品(書籍)を並べている「場所貸し屋」さんなんです。

 

そして、出版社への返品率は、なんと約40%。

たぶん、普通の商品を扱っているメーカーだと、返品率が40%もあれば、潰れます。マジで。

 

 

書籍も商品ですので、メーカーである出版社から、直接、書店さんに商品が送られるわけではなく、その間に、「取次(他の業界で言えば卸問屋)」を挟みます。

全国の書店は、トーハン、日販、大阪屋などの取次と契約をしていて、本を仕入れるわけです。(コンビニや駅の売店への流通は別)

 

本屋さんで売れ残った書籍は、書店から取次(の物流倉庫)に戻され、取次は、書籍の流通量を確認しながら、これ以上、ストックしていても注文が来ないようであれば、出版社に返本します。

 

売れた書籍の代金は、取次に入金され、諸経費を精算した後、出版社に入金されます。

⇑⇑⇑

何を言いたいのかというと、出版社が本(書品)を作ってから、実際に、その代金が出版社に入金されるまでに、かなりの時間がかかるってこと。

 

これ、経営をしている人なら良く分かると思うのですが、商品を納品して、入金が半年~1年後…ってなると絶対、経営しんどくなりますよね。キャッシュフローがかなり厳しくなりますから。

 

その上…。

少し古いデーターになりますが、出版社数と売上はこんな感じになっています。

↓↓↓

※『出版物販売額の実態 2016』(編集 日本出版販売株式会社 営業推進室、協力 ニッテン設計事務所)より作成

※ニッテン調べ

※売上高は出版物およびその他の合計

※売上高は出版社正味相当分

 

 

一目瞭然ですが、出版社数も本の売上も確実に落ちてきていますよね。

 

 

はい。ここまでのお話を簡単に纏めましょう。

 

1.出版業界は返品率が約40%もある

2.商品納品後、入金までにざっくり1年近くかかる

3.本の売上は年々、落ちてきている

 

 

このように、出版業界は、キャッシュフローが厳しくなりやすいビジネスモデルである上に、全体の書籍の販売量は減少している。

 

その結果、次のような状況になっているのです。

 

ひとつは、出版社で廃業や倒産をするところが増えている

もうひとつが、年間の新刊本の発行数が増えている

 

 

「んっ??? 廃業や倒産するところが増えているのは分かるけど、なんで、新刊本の発行部数が増えてるの???」

 

そうですよね。そう思いますよね。

廃業や倒産が増えているような業界なのに、新製品はどんどん出ている…って、普通に考えるとおかしいですもんね。

 

何故、そうなっているのかが分かると、彼女がどこに行きたがっているのかが分かるので、ハートに刺さる企画書が作りやすくなるのですが…。

長くなってきたので、続きは、次のblogで。お楽しみにです。

 

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出版をして「しまった!」と後悔しないために、
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