女優で歌手の新垣結衣(20)が25日に発売する新曲「piece」のミュージックビデオを、スタジオジブリの百瀬ヨシユキ監督(55)が手がけたことが12日、分かった。ジャケットも新垣本人の絵、百瀬監督が手がけたジブリ版、新垣の写真の3バージョンを製作。ジブリとの異色タッグでガッキーが初のオリコン1位を狙う。

コラボレーションのきっかけは昨年5月5日に放送されたNHK「ひらけ!魔法の扉~いっしょに歌おう夢のうた」。ディズニーとジブリの人気曲を題材にした音楽番組で、ガッキーがナビゲーターを務めた。ジブリにも訪問し、交流がスタート。昨年11月、「piece」のミュージックビデオ(MV)製作をジブリ側に依頼した。

MVを手がけた百瀬ヨシユキ監督は宮崎駿作品に携わるほか、02年公開の映画「ギブリーズepisode2」を監督。中田ヤスタカ(29)のユニット「capsule」のMVなども手がけるなど多方面で活躍している。楽曲を聴いた百瀬監督が、自らが描きたかった作品のテーマと合致すると驚き、製作を快諾した。

主人公の心情に合わせて変化していく虹色のラインが印象的なMV。主人公は長~い足などどことなくガッキーの雰囲気を漂わせる。百瀬監督は「映像だけでは語りきれなかったものが、新垣さんの歌によって、完ぺきに埋められた感じがした」。ガッキーも「うれしくて、言葉が出ませんでした。偶然の出会いが、本当にうれしかった」と大満足だ。本人出演する実写版MVも製作、何か所かアニメとリンクする場面が用意されている。

CDのジャケットでもコラボが実現。百瀬監督のジブリ版、新垣本人が花を描いたイラスト版、実写版の3種類を製作した。絵が得意で、ジブリでの打ち合わせで一生懸命イラストを眺めるガッキーに「入社しますか?」との声もあがったという。

3枚すべてそろえると裏面で「Lovelines」の言葉が浮かぶオマケ付き。ジブリのサポートでガッキーが初の1位を獲得するか。