『三回目の手紙』は出すことができません
気づくと、ドナー登録して8年目になる。
僕自身、骨髄を提供することを前提に登録していたので
初めの数年は早く、命を役立てたいとの想いが強かったのを覚えている。
時間が解決させてくれることは
ほんとうにたくさんあると思う。
以前、水難事故で、TVでも取り上げられた事故で
目の前で友人の命が消えるのを眼にした。
大げさではなく、本気で
助かった自分は命が限りあるのもだと実感した。
そうとう、落ち込んだ。
このときも言葉が救ってくれた。
『人は二度死ぬ』という言葉
一度目の死は、肉体的な死であり物理的な死だ、
二度目の死は、その人を忘れた時。
その事故以来、
借り物のような体の錯覚が続いている。
なにか役に立てないか?
どうせ生き残ったのなら
生きた証を残せないのか?
なんだか、重たい書き出しだけど、
そんな『想い』がきっかけだった。
いまもそれは変わらないかな。
骨髄ドナー登録もなかなか、
適合する人は、現れない。
でも、それは。
良い知らせでもあるのかな?
最近、そう想うようにしている。
だって、自分を必要なときは
苦しんでいる人がいるということだから。
骨髄バンクを通じて移植を受けた患者さんと、提供ドナーは
手紙のやりとりは、移植後1年以内で2往復までという
ルールがある。
『3回目の手紙』は出すことができない。
その時、自分はどんな言葉を交わすのだろうか?
骨髄バンクからの郵送が届くたび
考えてしまう。
