イメージ 2
 
この物語世界が、世界遺産13か所、24カ国で撮影されたという映像が本当に美しかった。
くっきりとした色鮮やかな世界。
遠くにエベレストの山々を望む砂漠のようなごつごつとした岩肌があらわな荒涼とした世界も
蒼い空と、色鮮やかなコスチュームに身を包んだ登場人物たちによって、
幻想的な世界を作り出していた。
映像の魔術師と呼ばれるターセム監督の手腕が世界各地のロケ現場を、キャンパスとし、
極彩色の絵の具で彩るようにどのシーンを切り取っても美しい。
極上の美術の世界だ。

 

世界の美しさ

 

ローマのコロッセオ、トルコ(イスタンブール)、パリ(エッフェル塔)、ペルーの遺跡、ボリビア、万里の長城などなど挙げたらキリがない。
私の無知の悲しさよ。知識があったらもっと楽しめただろうに。

 

ただ、この物語の世界に入り込めるかが、ちょっと難しい面もあるようにも思えてしまった。
だんだん登場人物たちは、ロイの精神状態が悪化していくように、
敵に無残にやられていくからだ。

 

この自殺願望のある青年を、無心で救済しようとする少女にいつの間にか泣けてくる。

 

あどけない少女が泣きながら青年を助け出そうとする姿。
ついに、物語の中に入ってロイでもある主人公を必死になって助けようとする。
ロイが語る物語はいつの間にか二人の物語へと。

 

物語と現実の世界が交錯する。

 

そうだ!

 

空想の物語が現実を変えることだってできるハズだ。

 

イメージ 3


 

このロイはスタントマン。
ラスト、古い映像が挿入されている。チャップリンやロイドなどの無声映画のスタント・シーンのオンパレード。
こちらはおまけとして十分に楽しめた。
きっと、この監督の好みで入れたのだろうけど、その映画愛にまた泣けた。
少女はルーマニア出身。
監督がポネットのような女の子を意識したというだけあって、純真無垢な笑い顔がとってもかわいい。
それに加え、ぼろぼろ涙を流す泣き顔だ。
英語で苦労したらしいけど、とっても自然な演技。
撮影は一日一シーンだけだったという。

 

衣装は衣装の部アカデミー賞受賞経験者の石岡瑛子
北京オリンピックの開会式の衣装デザイナーでもある。
斬新でモダンな衣装がこの映画でも存分楽しませてもらえた。

 

監督:ターセム
脚本:ダン・ギルロイ/ニコ・ソウルタナキス/ターセム
音楽:クリシュナ・レヴィ 衣装:石岡瑛子