”マッチポイント”
ボールがネットに当たった時、向こう側に落ちるのか、こちら側に落ちるのか。
勝敗の行方は・・運はどちらに転がるのかー。

 

妻は、イギリスの上流階級のお嬢様。
愛人は、妻の兄の恋人だった人。
妻と、金髪でセクシーな愛人との二重生活にだんだん疲れてきた元テニスプレイヤーのクリス(ジョナサン・リース・マイヤーズ)のとった行動とはー。

 

よくある不倫の物語なのだが、
とにかく、男の持つエゴや野心から放たれるこの映画の場合は、観てる者を息苦しくさせる。

 

不倫が終わりを告げる時は、片方が強引に引っ張り始める時。
最初の”二人だけのときめく美しい世界”は、”醜い嫉妬とエゴと不信の世界”に変わってしまう。

 

もう何回も映画にも本の世界にも語り継がれてきた不倫の世界の話なのだが、
今回のこのウディ・アレンの映画、
ただのどろどろの不倫劇が、幾重にも仕掛けられたサスペンスや、
BGMに使われるオペラや、狩の風景、ぎっしり並んだ本棚のある部屋、
緑あふれる庭園、など、イギリスの上流階級の生活が、重厚な雰囲気を出していて
結構、興味深く観られた。
ただ、途中だらだらとした感じはあったのだが・・。

 

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世の男性たちには、きっと身の引き締まるような思いで観ることになるかも。
不倫は最初は楽しいけれど、だんだんそれが、じわじわと縄で首を絞められるような思いに変わっていく、ということを。

 

ダメ男を演じてきたウディ・アレンのNYを舞台にした、オシャレな感じから、
打って変わって、イギリスの重苦しい空のようなそんな映画。

 

その主人公演じるジョナサン・リス・マイヤーズは、どこか地味で暗い表情が役に合ってた。
愛人役の男を惑わす女、スカーレット・ヨハンソン
「理想の女」の時の可愛いあどけなさ、「真珠の耳飾りの少女」の清純さから、
本来(?)の男を惑わせる魅力のある女性となって登場。
ますます、スカーレットの魅力から目が離せない。

 

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「太陽がいっぱい」を思わせる映画だったけれど、
違うのは、主人公クリスの苦しみ。
一見、うまく運命が転がっているかのように見えるのだが、実はそうではないと思わされた。
これから先、夢でうなされ続けるであろうクリス。

 

お金があることが、本当の幸せではないのだ。