監督:マルク・ローテムント
出演:ユリア・イェンチ、アレクサンダー・ヘルト、ファビアン・ヒンリヒス ほか


1943年2月18日。ミュンヘン大学校内で、違法な反政府ビラをばら撒きゲシュタポに逮捕された
兄、ハンスと妹ゾフィー。
逮捕されてから、尋問、裁判、処刑までのわずか5日間。
ヒトラー政権下の実話。


21歳のごく普通の女学生ゾフィー(ユリア・イェンチ)が、
最初はうまく嘘をつきベテラン尋問官モーア(アレクサンダー・ヘルト)を欺いたかと思われたのが
一つのほころびから、再び尋問へ。
ほっとしたのもつかの間、ゾフィーとモーアの取調べの緊迫した場面へと。

この二人のやりとりが、この映画の中心となっています。
モーアは次第に、きっぱりと自分の信念を貫こうとしている彼女に、
信念を曲げ、助かって欲しいと苛立ち始めます。
きっと優秀な彼女を死なせるにはしのびないと思ったのでしょう。
しかし、ゾフィーの信念は固いのです
どこから、彼女の精神的な強さはやってくるのだろう、と映画を観ながら思いました。
私だったら、とかそんなレベルでは彼女の心理は計れないのです。

あのヒトラーの政権下、ペンで対抗したグループ「白バラ」の唯一の女性ゾフィー。
牢獄の窓から太陽の光を見ているゾフィー。
太陽の光は「神」なのでしょうか。

信仰心を持つということは、自分の信念を貫き通す強い精神力を与えられるということでしょうか。
自分が正しいと思った道に対して、少しの躊躇もすることなく進むゾフィー・

あの裁判の彼女と兄、友人たちの潔い姿は、観る者に感動を与えます。
裁判とも言えぬ理不尽なものに対して怒りの声も上げることなく
処刑場に向かう彼ら。
まだまだ若く、生きたいという想いはあっただろうに。

ヒトラーに対抗して、死んでいった彼ら。

私は、大変な困難に遭った時、何を道しるべにしたらいいのか・・
考えさせられました。

この映画は地味な映画かと思います。
でもあの取調べの緊迫するシーンは、二人の名演技(ユリア・イェンチ、アレクサンダー・ヘルト)によって、圧倒されるものとなっています。