時代は1929年から始まり、そして大恐慌へ。株価が暴落した悪夢の時代。
実在したボクサー、ジム・ブラドックもその波に飲み込まれた。
手に骨折を負いながら、家族のために戦うがライセンスは剥奪、日雇いの仕事にもなかなかつけない。
そんなある日、息子がサラミを盗んでくる。鎮痛な気持ちで息子と店へと謝りにいくジム。
息子に「何があっても絶対によそにやらないから」と強く抱きしめながら誓う。
それからが、貧困から家族を救うために、
不屈の精神でどんなに打ちのめされても立ち上がるジムの姿が・・。事実に基づく物語・。

 

日も差さないような半地下のアパートに暮らす一家。
寒さしのぎに手あみの帽子をかぶって、一つのベッドに三人の子供たちが寄せ合って眠る姿が。
父が、ボクシングの賞金を手にして帰るとめいめい手にフォークとスプーンを手にしてテーブルにつく場面が、愛おしかったです。
この父、ジム・ブラドック(ラッセル・クロウ)は、家族のためになら昔の栄光のプライドも捨てられる男なのです。

 

現代、なぜ少年非行が増えたのか、とよくTVで話題になるけど、
ここの部分なんだろうな。
私自身、身につまされるような・・。
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貧乏で離散する家族も当時はあっただろうけど、片や離れまいと固い絆で結ばれる家庭もあったかと。
このジム(ラッセル・クロウ)はその精神においてはハンパじゃないです。
この映画、ただの家族愛だけの映画ではないところがいいです。
大恐慌で家を失った人々がセントラルパークで村を作って、警官と衝突するシーンも出てきたり。
「シンデレラマン」となったジムは、そんな一般市民の「ヒーロー」になったのです。

 

マネージャー役のポール・ジアマッティが良かったです。
「サイドウエイ」では冴えない中年男性だったけど、こちらは
スーツをぱりっと着こなしてて、
どんどん、ジムを駆り立てるような掛け合いが見てて小気味良かったです。
陰のジムに対して陽のジョー。
お互いになくてはならない存在なのでしょうね。

 

この映画、セリフがとっても上手かったです。

 

妻(レネー・ゼルウィガー)が「あなたは私の心のチャンピオンよ」
なかなか言えません(笑)

 

夫(ラッセル・クロウ)「君の支えが必要なんだ」

 

夫婦でそんな会話ができるなんて、ねぇ。

 

最後の試合は、まるで本物の試合を見るようでした。
白いカメラのフラッシュが、パンチの衝撃を上手く出してて、
希望の光、「シンデレラマン」ジム・ブラドックを応援する観衆の姿に
こちらも興奮し、一緒に応援してる気持ちになりそれこそ手に汗握る緊迫感。

 

いい映画でした。元気をもらいました。

監督: ロン・ハワード   
出演: ラッセル・クロウ  ジム・ブラドック 
 レネー・ゼルウィガー  メイ・ブラドック 
 ポール・ジアマッティ  ジョー・グールド