嫁だけが入院していた時は、毎日の病院通いもすっかり飽きていた。
息子が生まれた日から、病院に通うのが楽しくなった。
いつもは他人の赤ちゃんばかりいた新生児室に俺の息子がいる
もちろん、新生児室の面会できる時間を狙っていくのだ。
ところがだ・・・
なんだ。いつも寝ているじゃないか
昨日も寝ていたのに、今日も寝ている。
一体こいつはいつ起きてるんだ?
嫁に、「目を開けたところも泣いたところも見たことないぞ
大丈夫なんか?」というと
「ちゃんと起きてギャーギャー泣いてるよ
」と、夜中に腹が減ったと泣いてたから呼び出されたと嫁。
嫁は抱っこしたり、息子と触れ合っているのに、俺は父親なのに、ガラスの窓にへばりついて
ひたすら寝ている寝顔を見るだけ。
そこで、嫁に「母子同室にしたらいいやん
」と提案した
嫁が息子を産んだ病院は、「母子同室」というものをしており、
その「母子同室」をすると、母子同室専用の大部屋があり、
赤ちゃんを新生児室から連れ出して母親と父親が一緒に過ごせるのだ
で、翌日から看護士さんに頼んで母子同室の部屋に変わったと嫁からのメールを受け
仕事が終わってからマッハで家に帰ってシャワーを浴びてから病院へ
母子同室の部屋に入るには看護士さんに声をかけ、熱をはかり、体調の質問事項に応え、手を洗い、消毒してやっとのことで入室できた
嫁のいるカーテンを開けると、小さな透明のケースに息子がスヤスヤ眠っている。
今日はガラス越しじゃない
ツンツンつついても起きる様子なし。
「抱っこしたら??首だけ気を付けてね。」と嫁。
バスタオルにくるんで息子を初めて抱っこした。
「抱っこして初めて実感がわいたわ~」と言うと、嫁がカメラでカシャカシャと写真を撮っていた。
すると、目を覚ました息子
小さな声で泣き出した
なんだちゃんと目も開くし、泣くのか。
オムツ変えるから手伝ってと言われ、とりあえず見学。
なんだか、嫁はすでに手馴れてきている。
オムツを変えたらミルクらしい。
俺の出番だ
どうやったらいいのかわからず、嫁の指導を受けながら、ミルクを飲ませる。
40CC
そんだけで大きくなれるのか
と飲ませていると、まだ10CCものこっているのに寝てしまった・・・
さっきまで寝てたのにまた寝るのか。
そりゃ、俺が見るたびに寝ているわけだ
これが、俺と息子の初のふれあいタイムだった。
指に爪も付いていて、こんな小さい人間がいるもんかと不思議に思った。