2014年4月の投稿です。華蔵寺の茶会の精進料理の様子です。 | 茶の湯日記

茶の湯日記

和菓子、茶道、茶の湯

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 今日は、松江市の枕木山にある華蔵寺で、四つ頭の茶礼が行われました。
 正確には、四つ頭の茶礼のエッセンスだけを行ったのだそうです。

 この日を楽しみにしてきました。
 お茶の歴史で必ず出てくる四つ頭の茶礼を体験する機会は少ないのです。
 茶礼の様子は、写真には収めていませんので、文書だけです。
 一枚目の写真は、枕木山の展望台から中海の眺めです
 真ん中の島は、大根島です。
 本当に、山の上です。
 ここ華蔵寺に来るのでの道は、険しく心細くなったほどです。

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 この日は、まず、住職の講話をお聞きします。
 その後、座禅をしました。座禅といっても、年配の方がおられますので、椅子での座禅となりました。
 そこで、三十分ほどの座禅をし、そして、精進料理が出ました。
 精進料理は、素朴な野菜の煮物、おかゆ、漬物の素朴なメニューでしたが、そのどれもが薄味でありながら、おいしい味付けでした。
 料理は、住職自らがされたものだそうです。禅僧とというのは、料理も巧みなのですね。
 特に、たけのこの煮付けのおいしかったこと。
 そして、替えの芋粥のおいしかったこと。

 精進料理の食べ方ですが、禅僧の食べ方の指導を受けました。
 まず最初に、おかゆの米粒五粒くらいを端で取り出し、手のひらの上で三回まわし、机の向こう側の端っこに置きます。仏様に供えるといういみかなぁ。

 まず最初に、お粥をいただき、そして煮物、またお粥、漬物の順番でみんなが同じ動作で、いただくのが決まりです。それが終わったら、各自料理をいただくことができます。

 いろいろと決まりごとが多く、驚くことばかりでした。
 皆さん、しかられながらいただきましたので、味がわからない人もいたかも知れません。
 禅宗のなかでは、食事も修行の一部なのだそうです。
 それゆえ、いろいろな制約や決まりごとが存在し、それを遵守していくのです。
 基本的なことですが、啜る音や、容器を置く音、漬物を噛む音はさせるなと注意を受けましたが、どうしても、その音はなくなりませんでしたね。これだけでも、うまく守れると、素敵な食べ方に変わるような気がします。ここは、普段から気をつけようと思います。

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 今日、厳しく注意を受けながら、食事をしたのですが、このとき、禅僧の食事風景を思い出しました。
 ごくごく短時間で、てきぱきと、きれいに食事をしていく様子を思い出しました。
 器を決められた位置に確実に置くこと、音を立てないように、速やかに扱うこと、お茶にも通じる動作ですよね。
 これらが確実にできると、素敵ですよね。

 精進料理が終わると、仲立ちの後、四つ頭の茶礼が始まります。