大切な方にお会いするにあたり、手土産を買いに車で数分の隣町にあるフレンチのお店まで。入口にある、大きな船のスクリューにはジャン・コクトーの詩の一節が刻まれ、潮の香りと共に海のさざなみが一瞬聞こえた気がしました。


『私の耳は貝の殻  海の響を懐かしむ』〜ジャン・コクトー


レストランの名前は『貝殻亭』


外壁には貝殻のオブジェが埋め込まれています


ジャン・コクトーと言えば、詩人、と思っていましたが、その表現は詩のみに留まらず、小説、劇作家、評論家、画家、映画監督、脚本家…今でいう幅広いジャンルの『アーティスト』。当然ながら、当時の音楽家たちとの交流、そうです同時代に生きたサティ、プーランク、ストラヴィンスキー、六人組…大いに交流していたそうで、モンパルナスのカフェで芸術談義を白熱させているさまがみえるようです。。そして当時の国民的歌手エディット・ピアフの熱烈なファン親友で、ピアフが亡くなったことを知ってショックのあまり同じ日に亡くなってしまったそうです。


ともあれこのお店、奥にはパティスリーの別の建物。





このパティスリー、ジャルダン・ドゥ ソレイユ、という名の通り、お天気のいい時期はお庭の散策もできます。(↑お庭への入口)



またまたその奥、3番目の建物は、前オーナーの奥様が集められたという、膨大な数の、四国は伊予の砥部焼。関東随一の品揃えとのことです。


お店の外回りは砥部焼のかけらでデザイン。



この奥にも、前オーナーのご自宅だった建物があり、カジュアルなレストランとなっています。(パティスリーは新しいが)全ての建物全体が前オーナーの徹底したこだわりに埋め尽くされています。このドアノブを見ただけでもその片鱗がおわかりいただけますよね?春のナニワイバラの頃は圧巻です。

この街にある黒沢池の森という深い森(昔は黒い森→現在は薄いグレーの森になってしまいましたが😭)を背景に、素敵にこだわった空間で、美味しいお料理とお菓子、食器を楽しむ、そんなひとときも大切、コクトーの詩を口ずさみながら…