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食い尽くし系夫に悩まされているアラフィフ主婦のりんごと申します。
食いつくし系夫に食料だけでなく精神まで食い尽くされそうになったのでここで吐き出すことにしました。
今は姑と食い尽くし系夫との一番の確執の原因である妊娠、出産に纏わる嫁いびりを振り返っています。
前回はこちら
アメトピに掲載されました。ありがとうございます。
過去のお話です
その日の深夜、ハイエナが帰ってきてマルの様子を見に来た。
私はハイエナに唐辛子パウダーてんこ盛りのすき焼きが出たと報告。
ハイエナはもうそんなものは出すなと言っておくと言ってすぐにゲームをしに別の部屋に行った。
もっと話を聞いてほしかったけど私も眠いのでそのままにした。
翌朝の朝食もいつもと同じ質素なメニューで白飯とお茶が少なかった。
朝食後、マルが寝ていたので私も少し寝た。
一時間ぐらい寝たと思ったらまたマルが泣き出したので授乳の準備。
入院中に助産師さんから授乳の前に少し絞ってほぐしておくと赤ちゃんが飲みやすくなると聞いていたので病院で習ったようにタオルに絞っていると姑がミルクを持って入ってきた。
「あらあなた、そのタオルいつも自分で洗って干しているけど汚いから洗ってあげるわよ。出しなさいよ」
母乳の浸みたタオルが汚い、か。
私もさすがに母乳のついたものを姑に洗わせるわけにはいかないと思って夜中にこっそり洗って干していたんだけど汚いと言われると萎える。
何も汚いって言わなくてもいいのに。
マルの泣き声が大きくなってきた。
慌ててマルを授乳クッションの上に寝かせる。
マルは手足をジタバタさせていた。
それを見た姑は
「まぁ、お母さんのことが憎たらしいって言ってるわよ!キャッキャッ」
と実に底意地の悪い笑みを浮かべた。
無視して授乳をしていると
「ハイエナはミルクを飲んだら三時間こてっと寝てくれていたけどあなたの子はいちいちうるさくて気性が荒いわね!」
と捨て台詞を吐いた。
この前は孫をうちの子と言っていたくせに悪いことは嫁の子扱いするんだ。
姑はずっと授乳を見張っていた。
こんな人にずっと見られると母乳が止まってしまいそう。
それにしても眠たい。
朝ごはんも全然足らないし、ずっと何かに追われているようでしんどい。
毎日毎日睡眠不足で眠たくてたまらない。
姑はそんな私の目の下のクマを見て吐き捨てるように言った。
「マルちゃんに私の作ったミルクを飲ませないから寝ないのよ!こんなめんどくさいことよくやるね!赤ちゃんにはミルクが一番なのよ。ミルクは作るだけだから楽でいいのに。私が出なかったからって、私に張り合ってこんなめんどくさいことをしているんだと思ってた!!!私は子育てで一つも苦労はしなかった!ハイエナはミルクを飲んだらこてっと三時間寝てくれていた!!!」
姑はそれだけ言うと部屋から出て行った。
私は別に姑に張り合って授乳しているわけじゃない。
マルが産まれてからずっと産院で言われるがままに今日までやってきただけ。
それなのに姑はそんな風に考えていたんだ。
だからわざと母乳育児を妨害するようなことをしていたのか。
私は子どもが生まれる直前になって、子どもを育てたことのない私が一人で育てるよりは経験者である姑がいた方が子どもの為になると思って義実家に逆里帰りをした。
でもふたを開けてみると「私がいれば子育てで困ることは何もないんだからね」と言っていた姑は子育ての経験がない上に何も分からない私にろくな食事も水分も与えないでストレスを与えたりわざと困らせてキャッキャッと笑うだけ。
こんな所にいても意味があるのだろうか?
それにしても眠い・・・。
眠いのに今姑に言われた言葉が何度も蘇って来てイライラする。
今まさに子育てで疲れ切っている人に向かって自分が苦労をしたことがないだなんてよく言えるね。神経疑うわ。
本当にこの姑はイライラする。
しょっちゅう胸が張っているのに「ミルクの方が楽でいいのに」と言われても困る。この痛みを我慢してまで姑にミルクをあげさせないといけないだなんて拷問だ。
授乳後、マルは寝たので私も寝ることに。
と思ったらまた姑が入ってきた。
「今日はカセットテープを買いに行ってくるわね!何か欲しいものがあるんだったら言いなさいよ!ついでに買ってきてあげるわよ」
「何もいりませんよ」
「あらあなたナプキンとかいるんじゃないかしら?まだ悪露が出るんでしょ。買ってきてあげるわよ」
「ハイエナさんに買ってきてもらうからいいです」
「あら私が買ってくるわよ!どんなナプキンがいいのかいいなさいよ」
「ナプキンなら何でもいいですよ」
「だったら今何を使っているのか言いなさいよ!」
「安いのでいいですよ」
「あらいつも使ってるものがいいじゃない!」
姑はメモ用紙と鉛筆を持っていた。そんなに張り切るようなことなのだろうか?ナプキンなんてどれでも同じなのに。
仕方ないので適当な銘柄を言うと姑は買い物に出かけて行った。
ああ、これでやっと寝れる・・・。
私は少し寝た。
二時間後ぐらいにまたマルの泣き声で目が覚めた。
全く寝た気がしないけどまたおむつ替えをして授乳。
姑はいつの間にか帰ってきていて台所で何かを作っていた。
授乳を終え、オムツを変えるとマルはまた寝た。
さあ私も寝よう、と思ったら姑が部屋に入ってきた。
「ご飯を作ったから食べなさいよ!あとね、今日本屋で童謡のテープを買って来たのよ」
姑は年季の入った黒いラジカセを持ってきた。
そしてにカセットを入れて再生ボタンを押すと鯉のぼりの歌がかかり始めた。
「マルちゃ~ん、婆ちゃんと一緒にカセットテープを聞こうかぁ~」
せっかく寝たのに起こさないで!!!
私は急いで姑の用意した味のしない素うどんを食べた。
マルのいる部屋からは童謡の歌とそれに合わせて歌う姑の歌声とマルの泣き声が聞こえてくる。
せっかく寝たのに起こしやがって~~~~~
急いで部屋に入ると姑はマルを高く持ち上げて左右に揺らしていた
「新生児は揺らしたらダメですよ!!!」
「あら大丈夫よ」
「ダメです!!!!新生児は絶対に揺さぶっちゃダメ!!!」
私は姑からマルを奪った。
すると姑はまた
「うちの子をよろしくお願いします」
と言って部屋から出て行った。誰がうちの子だよ。あなたの子はマルではなくてハイエナです
私はラジカセの電源を切り、マルを抱っこした。
マルはすぐに寝てくれた。
私も一緒に寝た。
夜は全く寝られないから昼間にしっかり寝ておかないと。
そしてその次の授乳の時間になるとまた姑が入ってきた。
姑はマルを抱っこした。
しかし授乳時間なのでマルは泣いた。
「泣いたらカセットテープね!!マルちゃん、婆ちゃんと一緒にカセットテープを聞こうかぁ~」
その育児方法は例の姑が持ってきた古い育児書に書いてあるんですか?
も~い~くつね~る~と~お~しょ~お~が~つ~
という歌声とともにマルの泣き声が響いた。
「お義母さん、授乳の時間ですよ」
「マルちゃ~ん、お歌がいいでちゅよね~」
マルは泣き叫んだ。
「お義母さん、授乳ですよ」
「マルちゃん、婆ちゃんと一緒がいいよねぇ~」
マルは泣き叫んだ。私の胸も張る。
「お義母さん、授乳です!!!」
「ああん?」
姑はマルを離すことなく、泣き叫ぶマルに向かってテープに合わせて童謡の歌を歌い続けた。
続く