日本に帰ったら観てみたい映画が3本あって、


そのうちの1本を観て、


まずまず面白くて満足出来て、


次の日に「ぐるりのこと」って映画を観ました。


その日のうちに残りのもう1本の映画も観に行くつもりだったけど、


やめにしました。


これより良いわけないから、


この映画のすばらしさにしばらく浸っていたいから、


噛みしめて、反芻したいから



映画自体をそんなにたくさん観る方ではありませんが、ひさしぶりにガツンときました。


こんなことを書くとまだ観ていない方には余計な先入観をもたせてしまいますが、


珍しいことが起きたので書かせてもらいます。


30過ぎのおっさんが生まれて初めて映画館で泣いてしまいました。


泣ける=良い映画とは思っていないし、所謂「泣ける映画」では無いかも知れません。


むしろ自分の好みでは宣伝文句にその手の言葉が使われているモノは避けて通りたいと思っています。


悲しい話に耐える精神力がありません。


小学生の時に「蛍の墓」と実写版の「はだしのゲン」(しかもモノクロ)を観たときに、どちらもあまりにもかわいそ過ぎて、一緒に観に行っていた友達に「ちょっと便所」って言ってそのまま戻らず、1人でトイレで映画が終わるまで泣いていました。(この後、もう一生戦争映画は観ないと決めました。)


泣いてしまった理由はこのときとは確実に違います。


映画のはじめの方はわりと淡々と進んで行って、登場人物の感情がはげしく動いているであろう場面も出来るだけ抑え目な表現をしていて、それを観ていると少しずつ主人公の気持ちと同調していっていて、感情が頂点に達する場面では、いつの間にか自分のきもちも大きく揺さぶられていってしまって、その振動で目やら鼻やらから水分がたくさん出てしまったんだと思います。


映像も素晴らしく、ラストの開放されたうつくしいシーンに到達するまでの主人公が生きいづらい世界もうまく表現されていたと思います。


キャストは、いい映画は必ずそうであるように、みんなが素でやってるでしょってくらい役にハマってました。


メインの夫婦、木村多江、リリー・フランキーは完璧。橋口監督作品常連の田辺誠一、光石研、片岡礼子なんかが短いシーンですこしずつ出ていたのも楽しかった。特に片岡礼子は大きな病気をしたし、久し振りに観れて嬉しかった。


もう劇場公開は終わってしまっているかも知れませんが、DVDででも是非。


この映画の橋口亮輔監督の前作「ハッシュ!」も同じく淡々と、いつの間にか、ガツンとヤられてしまう素晴らしい映画でした。片岡礼子、田辺誠一、高橋和也主演です。


こちらもおすすめです。



では