まずはじめに、すべてのブログ内容はあくまでも「個人的な見解」であることを明記しておく。
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さて、本日はインキローラー(給水ローラー含む)の表面構造について。
そもそも新品のローラーをルーペで覗いてみたことはありますか?
すべてのメーカーのローラーを知っている訳では無いですが、自分が使ったことがあるローラーに限って言えばすべてマット調の凹凸があるタイプです。
ぶっちゃけた話、このローラー表面の凹凸がかなり重要な役割を担っていて、インキの転移性や湿し水の搬送性に大きな影響を及ぼしています。
ちょっとだけ話が逸れますが、車のタイヤをイメージしてもらえればわかりやすいかと思いますが、ローラーがタイヤでインキや湿し水が雨水だと仮定しましょう。
当然ですがタイヤに凹凸の溝があるほうが滑りにくく、凹凸の溝が少ないタイヤではツルツル滑って危なくて運転出来ないですよね?
インキローラーにも同じようなことが言えるわけで、基本的に凹凸が無いとちゃんとした性能を発揮出来ないものなのです。
特に湿し水に使うローラーはこの凹凸の有無によってインキローラーよりもシビアに変化が現れます。
それはなぜか?
印刷機メーカー毎に呼び名が違うかもしれませんが、いわゆる「調量ローラー」と呼ばれる部分。
まずこの調量ローラーの調整に関して、これまた印刷機メーカー毎に多少違いはあるかと思いますが、基本的には「まず水がべったりと持ち上がる状況まで緩めてから、段々と水を絞っていきローラー表面がツヤツヤしなくなったところからギア○ノッチとか角度〇〇度さらに追い込む」という感じかと思います。
この「ローラーがツヤツヤしなくなったところ」というのがポイントで、この視覚的な変化はローラーが抱え込んでいる水量の高さがローラー表面の凹凸より低くなった結果、ローラー表面の凹凸が水から顔を出したことで起こる乱反射によってマット調に見えてくるのです。
あえて極端な言い方をすれば、正しい調整をすると調量ローラーが抱えている水量は凹凸の部分だけということになります。
また、版面に給水する「水着ローラー」でも同じような理屈が当てはまります。
ある意味、印刷機の中でこの水着ローラーが一番酷使されるローラーであり、一番ヘタりやすいローラーと言えます。
ローラーが新品のうちは問題ありませんが、1ヶ月また1ヶ月と経過するとこのローラー表面の凹凸がすり減ってきたりグレーズが溜まることによってローラーが抱えられる水量が低下してきます。
すると結果的にはどんどん湿し水の膜厚を上げていくしか無くなり、雰囲気で言うと「サラッと」していた水膜が「ベタッと」させないと印刷出来なくなります。
もうおわかりだと思いますが、水膜厚が増える=版への給水量が増える=インキへの給水量が増える=過乳化しやすくなるという理屈ですね。
ちなみに、よく洗浄後のローラーがテカテカしているのを見かけますが、あれはローラー表面の凹凸が無くなってツルツルになっている、もしくはグレーズがびっしり付着して凹凸が埋まりツルツルになっている、この2点が原因のほとんどかと思います。
これが前回まで書いてきたエッチ液に付随する過乳化についての説明の最後に触れた、エッチ液だけが原因では無くローラーに起因する過乳化の原因のひとつとなります。
ちょっとわかりにくい説明になりましたが、簡単に言うと「ローラーがヘタってくるとエッチ液に関係なく湿し水をジャバジャバにしないといけなくなるからすぐに過乳化する」ということです(笑)。
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