これも週刊東洋経済のコラムから。書いているのは大阪大学の大竹文雄教授



多くの国では市場経済の両方を信頼しているのに対し、我国では両方に対する信頼度が低い(調査結果については一番下をご参照願います)。


即ち、大半の国では市場経済によって国全体の豊かさを増し、市場競争から貧困者が生じれば、その面倒を見るのは国の責任だ、という考え方。


しかし、日本では格差拡大への対策として、セーフティーネットではなく規制強化が議論される、少し変った国である。


その理由として大竹教授は、地縁や血縁による助け合い、職場内での協力、或いは、高度成長期の完全雇用の経験によってつくられた価値観ではないかと推測しています。



さて、最近の我国の政治ですが、私には格差是正の名のもと、かつてのバラマキ型予算が復活しているように見えて仕方ありません。これが失敗であったことは、地方都市の、一部例外はありますが、衰退を見れば明かです。


私がかつて駐在していたシンガポールをはじめとしたアジア各国などが「国を強くする施策」を次から次に打ち出している中、我国だけが停滞しているのではないでしょうか?我々の次の世代の時代にこの国がどのようになっているか心配です。


最後に一筋の光明(?)をご紹介。大竹教授によれば、国民の価値観は変り得るとのこと。期待しましょう。




《参考》各国での意識調査結果


■ 貧富の差が生じるとしても市場経済(市場競争)を是認するか?(カッコ内は賛成の比率)

 ・中国(75%) 、英・韓(72%)、加・スウェーデン(71%)、米(70%).....仏(56%)、露(53%)、日本(49%)


■ 自立できない非常に貧しい人たちの面倒を見るのはの責任である?(カッコ内は賛成の比率)

 ・独(92%)、英(91%).......加(81%)...........日本(59%)