四日間の奇蹟 / 浅倉卓弥 | ひかりこの読みログ

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四日間の奇蹟 浅倉卓弥

「このミステリーがすごい!」第一回大賞受賞作品。

ふだん、あまりこう言う賞取りモノは読まない。
別にそう決めているわけでもないけど、何となく興味が惹かれない。

そうは言っても、このタイトルはその賞の大きさや話題性のためか、
その神秘的とすら感じるタイトルのためか、
はたまた昔見たディズニー映画に似たタイトルのためか、
(あれは三日間の奇跡だったかな)
とにかくなぜか気になった。

ずっと読んでみようかどうしようか、
そう思いつつ手にとってはやめ、
一時期は手元にあったにも関わらず読まないまま終わり、
それを繰り返してやっと今、読破(>人<;)

新人賞のせいか。
とても計算された作りの作品だな、と思った。
ところどころで、「いやいや、ないから!」なところもあるけど、
全体の作品の流れは緻密に作られていたと思う。

これは想像だけど、全部の大きな枠組みがあって、
その中で語られるささやかなエピソード、
伏線となり得るストーリー、
その一つ一つを、どこで組み入れるか、
またどこで語らせるか、
何度も何度も繰り返し組み立てて、
やっと出来た作品なんではないかな、と。。

「このミス」自体が応募期間が短かったと言うことで、
もしかしてそれに合わせてさらっと作られていたらそれはそれで驚くんだけど(>_<)

でも。
長く時間をかけて作られたのでは、と思わせるところはいくつかあって。
ストーリーの流れや構成もそうなのだけれど、
物語の核となる仕掛けが
某有名作家の先行作品と内容はほぼ同一(解説より)
と言えばだいたい想像がつく。
初めてそのシーンを読んだ時正直がっかりもした(-。-;
なーんだ、あれじゃん、と。

でもでも。
もしかしたらそれすら、この人が書いたほうが先だったかもよ!?
有名作家の先行作品でも、奇抜なアイデアに評判があったけれど、
もしももしもこの人のほうが先だったら。。
って、それだけで別の本が出来そうです(>人<;)

そーんな想像も膨らむくらい、本当によく出来た作品だと思いました。
「魂の救済」と書いた書評があったそうですが、
相変わらずの羨ましさすら感じる救済ぶり。
誰もが人生最後にはこうでありたい、と望む描かれ方。
でももちろん、だれもがこうではないし、
むしろ大概の人はまったくそんな希望も持てない。

だからこそ、理想的な姿として人気を博したのかもしれないですね。