椿山課長の七日間 / 浅田次郎 | ひかりこの読みログ

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活字中毒。読んだ本を忘れないために書いてます。ネタばれありなのでご注意ください。

どこかで見たことがあるような気がして、なんとなく手に取った。

「浅田次郎」と言う名前も、どこかで聞いてことがあるような気がした。

読んでみて、健さんの「鉄道員」の作者であることを知った。

いや、それまではよく知らなかったんだけどね。

聞いたことある、な範囲のもので(*´ェ`*)








主人公はもちろん、「椿山課長」。

まあ、「課長」であることにはそれほど大きな意味はない気がするけど。

その課長が、46歳働き盛り、接待中に突然死亡してしまう、

と言うところから物語が始まる。










主人公が突然死んでしまってから始まる物語、

それはもちろんいわゆる「死後の世界」のストーリーだ。


その「死後の世界」と言うのがこれまたなんとも、

微妙に現実的でなんだか笑える。






死後の世界、人はまずお役所みたいなところでその後の行き先を割り振られる。

そこでは生前の名前ではなく、なぜか戒名で呼ばれるのだけど、

戒名なんて分かりにくいし漢字ばっかりだし、

自分の戒名なんてまず知りえないんだから面白い。


しかも日本人だけの流儀でないの?これって。

海外の人は死んだらなんて呼ばれるんだろう(゚∀゚)




ここで初めて戒名の意味を人は知るのかもしれないけど、

物語にもあったように、戒名ってお金かかるから

自分の死後にそれを知るってやっぱりちょっと嫌かも(´ω`;)









ま、そこで人は振り分けられる。なぜか課長は「邪淫」の罪を着せられてしまって、

身に覚えのない課長は異議を申し立て、「特別措置」でこの世に逆戻りする。

ただし、若い美女の姿になって!!!!!





46歳のいわゆる中年期のオジサンが、突然若い美女になったら。

考えるのも、ちょっと嫌だなぁ(´ω`;)

作者の願望か!?










ま、それは置いておいて、あと二人、「特別措置」でこの世に戻る人があと二人。

子供と、元ヤクザのおじ様だ。

ここで子供は子供のままであるのもちょっと面白い。

やっぱり子供には子供にしかない世界があるのかも。










物語は、この三人の話が交互のように綴られる。

個人的には、椿山課長の「邪淫」そして報われない恋をした課長の同期の女性の話が気になって、

とりあえずほかは飛ばして「課長」メインで読んだ。


そしてそのあとも、一人ひとりに合わせて順番でなく読んで行ったのだけど...










ヤクザさん、いい人過ぎる・゚・(ノД`;)・゚・

ヤクザさんの子分たちもいい人過ぎる・゚・(ノД`;)・゚・

義理人情の世界とはいえ、親分さんを思って悲しみにくれる

子分さんたちの一途さには涙が出ました・゚・(ノД`;)・゚・

いい人ほど早死にするって本当かも・゚・(ノД`;)・゚・











そして最後の...














結局、いちばんかっこよかったのは、主役の課長ではなく(苦笑)






やっぱり若い女性の姿になっているせいか?

女性語でしゃべるのもなんか違和感あるというか

想像したら気持ち悪いし(笑)、そこ違うだろー!と言うか。











と言うわけで、いちばんかっこよかったのは、課長のお父さんでしたとさ(*´ェ`*)











子供を守って、子分のために、「こわいところ」に行ってしまったお父さんとヤクザさん。

その後のことはきちんと書かれていないけど、なんとなく恐ろしい物を一部のぞかせて...

やたらに想像力が膨らみますわ(´ω`;)












課長、そして子供は無事に往生するのだけど、そこでは家族が待っている。

もちろん、すでに亡くなっている家族たちのことだけど。

「死後の世界」ではいろんな感情はなくなるんだろうか。

「家族」に対する微妙な思いも、複雑な環境に育った人たちも、

死後はいやおうなく「家族」と過ごすべきなのだろうか?










いや、もちろん、私はそうしたい。

謝りたいことも、お礼を言いたいことも、たくさんある。

何よりも...たくさん愛情を注いだ、愛猫にはいちばん、会いたい!

そして出来ればもう二度と離れたくない!!!











それはさておき。

やっぱり家族って大事だな、と思いました(´ω`;)

死後も一緒にいるなら、なおさら∑( ̄□ ̄;)











「いい人」がたくさん出てきて、さわやかな読み心地の一冊でした。