映画『トーべ』を観た


こんばんは

アルケミー 松原です。




トーべとはムーミンの作者さん



映画を観て思ったのは
自分を生きるってホントに難しい
ってこと



女性は男性に劣る
挿絵は芸術に劣る
同性愛は犯罪である………etc


トーべが自分の人生の中で

もがき苦しみながら

戦い、否定していった

当時の固定観念の数々。


今では法的には否定されている所が

増えてはいるけれど

残念ながら

今でも実質的に

人々の心の中に巣食っています。







今では

ムーミンを生み出した

トーべこそが、

世界中に知られるアーティストだけれど


トーべは

彫刻家である父に劣等感を抱き

なかなか自分の作品であるムーミンの価値を

認めることが出来なかった。



妻のある男性を誘って恋愛関係となったり

夫のいる女性と恋愛関係となったり

(この女性、女の愛人が他にもいる!)


そしてムーミン等の創作に

恋人との会話や関係が

たくさん投影されているのです。




マツバラが面白いと感じたのが、

妻や夫のいる恋人を許容できるのに

その恋人に自分以外の愛人がいるのは

嫌だ、ってところ。



「配偶者がいて当たり前」

という社会観念には、

トーべ自身も無意識に膝をつきつつ

愛には一途……

と言えないこともないのかな?




私が1番興味を持ったのは、

トーべの初の女性の恋人となり

女の愛人を他にもたくさん持った

ヴィヴィカ…………の夫!!


このヴィヴィカという女性は、

トーべのイラストレーターとしての才能に

いち早く気づいて世に出そうとしたり

ムーミンを舞台化したり

とにかく才能に溢れているけれども

トーべにも「夫を持ったら」と勧めるような

世知に長けた人でもあるんです。


当時のフィンランドでは

同性愛は法律で禁じられていたため

ヴィヴィカは国内では慎重に隠し、

パリに暮らして

多くの女性と愛を交わす生活を

謳歌しました。


それを許容し

(ヴィヴィカが女性と恋愛するのも知ってる)

結婚生活を維持して、

ヴィヴィカの舞台演出家としての才能を

発揮させるって

並の男性ではできない事だと

私は思うのですよね。


彼とヴィヴィカとの間に

どんなやり取りがあったのかは

わからないけれど、

こういう形のパートナーシップも

マツバラとしては有りだと思うし、

こういう形も愛と呼べるのかもなあ、って。




正直、マツバラ自身は

「恋愛感情」というものが

遠い記憶の中なんですが(笑)


「恋愛」っていう感情の

圧倒的な質量に

映画だけでお腹いっぱいナイフとフォークになりました。


ごっつぁんです笑い泣きビックリマーク