『目』 ~その5~ | TWO ALONE ~二つの孤独~ 

『目』 ~その5~

彼女のその 「『目』 を好きになった」 と言う言葉の意味が分からずに、

男が 「目?」 と問い返すと、彼女はこんな話しをするんだ。

あの人がどんな生き方をしてきたのか 私はきかなかったし、

あの人も教えてはくれなかったけど・・・

でも、あの人の目は誰よりも一生懸命に生きてきた人間の目をしていた


その目を見た時にわたし、自分でもどうしたらいいのか分からなくなったの、

初めてだった・・・ あんな事」

「・・・ 」

「山を愛した〇〇君になら、その気持ちが分かると思うんだけど」

そう言った彼女に、男はこう答えるんだ。

「分かるさ! 分かるともッ!」

と。


・・・男と女の愛情は、見た目で云々出来るほど簡単なものではないと思います。



   ~了~