『目』 ~その2~
島村さんは 「ついに正体をあらわしたか!」 そう考えて、失踪した彼女の行方を調べると、
その行き先は簡単に分かったよ。
彼女は、大学時代に山岳部に所属していて、その当時一緒に活動していた男のいる山小屋に身を寄せているって事が分かってね、島村さんはそれを知ると
「二人で共謀して自分を殺害した上で、私の財産を奪い取るつもりなのだろう」 そう考えて・・・
彼はまず、山小屋のその男に 「妻を迎えに行く」 と言うと、登山道具を揃えて山に向かったんだ。
でもね、彼の目的は 「妻を連れ戻すこと」 じゃあなかったんだ。
何も知らない男は、島村さんを迎えに来て、自分の居る山小屋までの道案内をしていたんだけど、あたりは日も落ちてかなり暗くなってきていたんだ。
島村さんは
「そこで私を殺すつもりなんだな」 そう考えて、
それで 「殺される前にこっちがやってやる!」 そう考えて、手に持ったピッケルを男の背後から振りかぶったその時だったんだ、
上の方から沢山の落石が降り注いできたのは、
男はとっさに伏せて助かったものの 彼が後ろを振り返った時に、島村さんは大きな落石を頭に受けて顔中が血まみれになっていたよ。
~つづく~
その行き先は簡単に分かったよ。
彼女は、大学時代に山岳部に所属していて、その当時一緒に活動していた男のいる山小屋に身を寄せているって事が分かってね、島村さんはそれを知ると
「二人で共謀して自分を殺害した上で、私の財産を奪い取るつもりなのだろう」 そう考えて・・・
彼はまず、山小屋のその男に 「妻を迎えに行く」 と言うと、登山道具を揃えて山に向かったんだ。
でもね、彼の目的は 「妻を連れ戻すこと」 じゃあなかったんだ。
何も知らない男は、島村さんを迎えに来て、自分の居る山小屋までの道案内をしていたんだけど、あたりは日も落ちてかなり暗くなってきていたんだ。
島村さんは
「そこで私を殺すつもりなんだな」 そう考えて、
それで 「殺される前にこっちがやってやる!」 そう考えて、手に持ったピッケルを男の背後から振りかぶったその時だったんだ、
上の方から沢山の落石が降り注いできたのは、
男はとっさに伏せて助かったものの 彼が後ろを振り返った時に、島村さんは大きな落石を頭に受けて顔中が血まみれになっていたよ。
~つづく~