恋敵 ~彼女と彼女のすべて~
一瞬キョトンとした橋爪さんは、お兄さんの言葉でようやく状況を理解して… 目を大きく見開いて驚いたんだけどさ。
鞠絵さんはそんな橋爪さんに今の自分の気持ちを正直に伝えるんだ。
「私は明信さんの そして橋爪さんの愛情にただ甘えているだけだった…
今さらながら自分の鈍感さに呆れています
でもそんな私にこの車が気づかせてくれた……
わたしにとって世の中で一番大切なのは 失ってはいけない人はあなただって事を!」
そう言うと、彼女はこう叫ぶんだ。
「もう二度と好きな人と別れたくないッ」 って。
そんな彼女の態度に、少し困惑した橋爪さんだったけど…
でも鞠絵さんは自分からこう言ったよ。
「おかしな女ですよね
自分を好きでいてくれる人の前で
昔好きだった彼や 彼の車の話しを持ち出すなんて
でも こんな私を丸ごと受け止めてくれる人はあなたしかいない
ずいぶん ”とう” の立った女だけど 」
そう言って、彼女は深々と頭を下げると最後にこう言葉を続けるんだ。
「こんな私を愛して下さるのなら どうか一緒にいて下さい… 」
そんな鞠絵さんの言葉に、橋爪さんは戸惑いを隠せずにいたんだけどさ…
そこで、主人公と橋爪さんのお兄さんが助け舟をだすんだ。
「とうが立ってるのはお互い様じゃありませんか
あらためて一緒に走ってみちゃあどうですかい?」 という主人公に、お兄さんも
「周平 お前の気持ちは昔から知っとる
じゃなきゃ 兄貴の俺が小切手なんか受け取るわけがなかたい」そう言ってね。
それを聞いていた橋爪さんは、何かを決心した様子を見せると、鞠絵さんの腕をとってZの方に歩いて行ったよ。
そしてドアの横に立った彼は、また少し照れながらこう言うんだ。
「ありがとう鞠絵さん 私は幸せ者だ」 その後こう続けたよ
「でも私たちが幸せになる事で この車も明信さんの思い出も捨て去ってはいけない」
橋爪さんはそう言ってさ、主人公の方をふりかえると
「夢次郎さん 車のキーをくれないかッ!」 そう叫んでね、主人公が放ったキーを受け取るとZのドアを開けて言うんだ。
「この車で一緒に戻りましょう 帰りは私が運転します」 とね。
そうして、Zは幸せそうな二人を乗せて走り出したんだ。
その姿を見送りながら、主人公は言うんだ。
「彼女と彼女のすべてを愛するって訳かい 何とも懐の深い男じゃねえか」
その言葉に、お兄さんも嬉しそうに答えたよ
「そういう男たい 俺の弟は」
と。
~おわり~
鞠絵さんはそんな橋爪さんに今の自分の気持ちを正直に伝えるんだ。
「私は明信さんの そして橋爪さんの愛情にただ甘えているだけだった…
今さらながら自分の鈍感さに呆れています
でもそんな私にこの車が気づかせてくれた……
わたしにとって世の中で一番大切なのは 失ってはいけない人はあなただって事を!」
そう言うと、彼女はこう叫ぶんだ。
「もう二度と好きな人と別れたくないッ」 って。
そんな彼女の態度に、少し困惑した橋爪さんだったけど…
でも鞠絵さんは自分からこう言ったよ。
「おかしな女ですよね
自分を好きでいてくれる人の前で
昔好きだった彼や 彼の車の話しを持ち出すなんて
でも こんな私を丸ごと受け止めてくれる人はあなたしかいない
ずいぶん ”とう” の立った女だけど 」
そう言って、彼女は深々と頭を下げると最後にこう言葉を続けるんだ。
「こんな私を愛して下さるのなら どうか一緒にいて下さい… 」
そんな鞠絵さんの言葉に、橋爪さんは戸惑いを隠せずにいたんだけどさ…
そこで、主人公と橋爪さんのお兄さんが助け舟をだすんだ。
「とうが立ってるのはお互い様じゃありませんか
あらためて一緒に走ってみちゃあどうですかい?」 という主人公に、お兄さんも
「周平 お前の気持ちは昔から知っとる
じゃなきゃ 兄貴の俺が小切手なんか受け取るわけがなかたい」そう言ってね。
それを聞いていた橋爪さんは、何かを決心した様子を見せると、鞠絵さんの腕をとってZの方に歩いて行ったよ。
そしてドアの横に立った彼は、また少し照れながらこう言うんだ。
「ありがとう鞠絵さん 私は幸せ者だ」 その後こう続けたよ
「でも私たちが幸せになる事で この車も明信さんの思い出も捨て去ってはいけない」
橋爪さんはそう言ってさ、主人公の方をふりかえると
「夢次郎さん 車のキーをくれないかッ!」 そう叫んでね、主人公が放ったキーを受け取るとZのドアを開けて言うんだ。
「この車で一緒に戻りましょう 帰りは私が運転します」 とね。
そうして、Zは幸せそうな二人を乗せて走り出したんだ。
その姿を見送りながら、主人公は言うんだ。
「彼女と彼女のすべてを愛するって訳かい 何とも懐の深い男じゃねえか」
その言葉に、お兄さんも嬉しそうに答えたよ
「そういう男たい 俺の弟は」
と。
~おわり~