恋敵 ~最高の貴婦人~
彼女がひとしきり泣いて、そして気持ちが落ち着いた後に解体屋のオヤジさんもやって来て、一行は主人公のなじみの小料理屋さんにやって来たんだけどさ、
そこでも主人公は平身低頭謝っていて、解体屋のオヤジさんもさっきのZの持ち主の女性もかえってその姿に恐縮したカンジでさ
「もういいって、夢さん
なぁ、鞠絵さん」 とオヤジさんはそのZの持ち主の女性にもとりなしてくれて、彼女の方も
「私の方こそさっきは取り乱してしまってごめんさい」 と謝ってきてさ
そんな中で、おかみさんが彼女に話しかけるんだけどさ。
「でも光栄だわ
トップブランド ”ETERNITY” のトップデザイナー
花村鞠絵さんがいらしてくださるなんて
私も数着ですけど持っているんですよ」
「それはありがとうございます」
なんてやり取りをして、おかみさんは今度は主人公に
「今度は一体何をやったんですか?」 って聞いてきてさ
彼の孫が主人公のかわりに事の顛末を話したんだけどね。
少し酔いがまわって、舌が滑らかになった彼は鞠絵さんに話しかけるんだけどね。
「ねぇねぇ、オバサンってその明信さんって人の彼女だったわけぇ?」 って質問してね
鞠絵さんは 「彼女っていえるのかなぁ? だって彼は私の事を妹のように思っていたんじゃないかな?」
少し残念そうな顔をしながらそう答えたんだけどさ、その言葉を聞いた解体屋のオヤジさんは横からこう言うんだ。
「何言ってんだよ鞠絵さん、
絶対ナイショにしといてくれって言われてたから黙ってたけど
アキちゃんはアンタにホレてたんだよ」 ってね
「なんだい?おめーさん知り合いだったのかい」 それを聞いた主人公がそう言うと 「ウチによく来てた車専門のカメラマンでね…
ま、あんまり売れてなかったみたいだけどな」 とオヤジさんは答えたんけどさ、
その言葉に鞠絵さんはこう言ったよ。
「彼は売れないカメラマンじゃない、プロフェッショナルすぎただけよ」 とね。
そして、そのカメラマンさんが撮った写真をはじめてみた時のことを話し始めたんだ。
「どの車もみんな生き生きしてる
どの写真からも命の鼓動がきこえてくるみたい」
当時の彼女は、その数枚の写真を目を輝かせてながめながら、そんな感嘆の声をあげていたんだ、そんな彼女に
「へえーっ、さすが鞠絵ちゃんだな
キミはきっといいデザイナーになれるよ」
そのカメラマンさんはそう言ってね
「車ってのはねぇ、人間と同じように生きてるんだよ
でも多くの車は人間以上に早く朽ちていく運命にある
だからその輝ける最高の一瞬を 俺は残してやりたいんだ
写真と言う永遠にね」
「永遠… 」 彼の言葉をかみしめるようにつぶやいた彼女に
彼はこう話をつづけるんだ。
「俺は被写体になる車を徹底的に乗り込む、そして次に自分の手で徹底的に磨きあげる
つまりその被写体とトコトンまで向き合うのさ
そうすりゃカメラを構えただけで自然と
その車の最高のショットが撮れるんだ」
そんな彼の言葉に鞠絵さんはただ聞き入っていたんだけどさ…
そこで彼はこう言うんだ
「そんな中で見つけた究極の一台があのZ
Zは何から何まで最高の
まさに貴婦人(フェアレディ)なんだな」
と。
~つづく~
そこでも主人公は平身低頭謝っていて、解体屋のオヤジさんもさっきのZの持ち主の女性もかえってその姿に恐縮したカンジでさ
「もういいって、夢さん
なぁ、鞠絵さん」 とオヤジさんはそのZの持ち主の女性にもとりなしてくれて、彼女の方も
「私の方こそさっきは取り乱してしまってごめんさい」 と謝ってきてさ
そんな中で、おかみさんが彼女に話しかけるんだけどさ。
「でも光栄だわ
トップブランド ”ETERNITY” のトップデザイナー
花村鞠絵さんがいらしてくださるなんて
私も数着ですけど持っているんですよ」
「それはありがとうございます」
なんてやり取りをして、おかみさんは今度は主人公に
「今度は一体何をやったんですか?」 って聞いてきてさ
彼の孫が主人公のかわりに事の顛末を話したんだけどね。
少し酔いがまわって、舌が滑らかになった彼は鞠絵さんに話しかけるんだけどね。
「ねぇねぇ、オバサンってその明信さんって人の彼女だったわけぇ?」 って質問してね
鞠絵さんは 「彼女っていえるのかなぁ? だって彼は私の事を妹のように思っていたんじゃないかな?」
少し残念そうな顔をしながらそう答えたんだけどさ、その言葉を聞いた解体屋のオヤジさんは横からこう言うんだ。
「何言ってんだよ鞠絵さん、
絶対ナイショにしといてくれって言われてたから黙ってたけど
アキちゃんはアンタにホレてたんだよ」 ってね
「なんだい?おめーさん知り合いだったのかい」 それを聞いた主人公がそう言うと 「ウチによく来てた車専門のカメラマンでね…
ま、あんまり売れてなかったみたいだけどな」 とオヤジさんは答えたんけどさ、
その言葉に鞠絵さんはこう言ったよ。
「彼は売れないカメラマンじゃない、プロフェッショナルすぎただけよ」 とね。
そして、そのカメラマンさんが撮った写真をはじめてみた時のことを話し始めたんだ。
「どの車もみんな生き生きしてる
どの写真からも命の鼓動がきこえてくるみたい」
当時の彼女は、その数枚の写真を目を輝かせてながめながら、そんな感嘆の声をあげていたんだ、そんな彼女に
「へえーっ、さすが鞠絵ちゃんだな
キミはきっといいデザイナーになれるよ」
そのカメラマンさんはそう言ってね
「車ってのはねぇ、人間と同じように生きてるんだよ
でも多くの車は人間以上に早く朽ちていく運命にある
だからその輝ける最高の一瞬を 俺は残してやりたいんだ
写真と言う永遠にね」
「永遠… 」 彼の言葉をかみしめるようにつぶやいた彼女に
彼はこう話をつづけるんだ。
「俺は被写体になる車を徹底的に乗り込む、そして次に自分の手で徹底的に磨きあげる
つまりその被写体とトコトンまで向き合うのさ
そうすりゃカメラを構えただけで自然と
その車の最高のショットが撮れるんだ」
そんな彼の言葉に鞠絵さんはただ聞き入っていたんだけどさ…
そこで彼はこう言うんだ
「そんな中で見つけた究極の一台があのZ
Zは何から何まで最高の
まさに貴婦人(フェアレディ)なんだな」
と。
~つづく~