『酒をつぐヤツはどんな時も笑ってなきゃいけないんだ』 | TWO ALONE ~二つの孤独~ 

『酒をつぐヤツはどんな時も笑ってなきゃいけないんだ』

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さて、随分と放置を重ねてしまいました
m(__)m

今回は 『銀魂』 ネタでいってみたいと思います。

そのエピソードは、お登勢さんのところで、いつものごとく 『銀さん』 が飲んでいるところから始まるんだけどさ。


『最近キャサリンがキレイになったけど、恋でもしてるのかねぇ』


そんな言葉に 『銀さん』 が、


『ああ?あのブスがそんな簡単に変わるかよ』


(↑ひでえ(>_<)!)なんて事を言っててさ、ちょうどそこに 『キャサリン』 が帰ってきてね…

そんなキャサリンを見て、驚いた銀さん!


一言、


『トリプルゼータガンダム、帰還したぁ!』


だもんね。

でもって、そんなキャサリンの激変にはやっぱり恋が絡んでいてさ、彼女と結婚したいっていう男がお登勢さんの店に挨拶に来たんだけどさ、お登勢さんは


『本当はこの店が目当てで、この子を取り込もうとしてるんじゃないかい?』


って言ってさ、それでも結局キャサリンはその男と結婚すると決めてさ、すったもんだがあって、結局キャサリンは駆け落ち同然に男の所に行くんだけどさ、でも ゚(゚´Д`゚)゚

結局、彼女はだまされていたんだ。

だけど、そうとは知らないお登勢さんはキャサリンを店から叩きだして、意地悪くこういうんだ。


『この酒は、ウチの店で一番の安物だがお前にはぴったりだからくれてやるよ』


そう言ってね、閉めたみせの中で… ひとりで飲んでいたんだ。

すると、そこに銀さんがやってきてね


『今日は飲みにきたんじゃねえ、飲まれに来てきてやったんだよ』


そういってさ、二人で飲んでいるとお登勢さんが言うんだ。


『わかってるんだ、本当はあんな子をもらってくれるヤツがいるってだけで感謝しなくちゃいけないってことはね。

でも、なんだか可愛い娘をとられるみたいでね、アタシは笑って送り出してやることができなかったよ。

意地悪く叩き出すのが精一杯だったよ… 』


そう言うと、銀さんはさ…


『じゃあ、孫ができた時に顔を見にいってやればいいじゃねえか』


そういってさ。

でも、キャサリンは男にだまされていた事を知っても、もうお登勢さんのところには帰れないと思い込んでいたんだ。

それで、公園のベンチに座って途方にくれていると、ホームレスのおっちゃんが声をかけてきてね、お登勢さんが投げつけるようにキャサリンにくれた酒が、そう簡単には手に入らない、幻の酒だって事を教えてくれたんだ。

それでさ、お登勢さんの気持ちを知ったキャサリンは、なおさら帰れないと思ったんだ、そうして夜になって、空き地に置いたダンボールにうずくまったキャサリンが、膝を抱えてふるえているとね、そこにお登勢さんが現れてこう言うんだ。


『一杯、飲ませてくれるかい?』


何も答えられないでいるキャサリンに、お登勢さんはもう一回言うんだ。


『どうしたい? ここは飲み屋だろ』


そう言うと、キャサリンは涙でグチャグチャになった顔で酒を注いだよ。

その酒を飲み干すと、お登勢さんは言うんだ。


『いい店じゃないか。酒もうまいし、星空もきれいだ』


そう言って…  でもね


『だが、一つだけ気にいらないトコがある』


そう言うと、お登勢さんはキャサリンにこう言い聞かせるんだ。


『いいかい、酒を注ぐヤツはどんな時も笑ってなきゃいけないんだ…   たとえ客が泣いていてもね』


そういったお登勢さんの顔は描かれてないんだけど… でも、彼女の手元には何かひとしずく、きっとお登勢さんの気持ちそのものが… ポトリと落ちたんだ。