夫が逝って15年経った。過去を振り向いては生きて行けない、振り向かないと
決めて自分なりに生きてきた。姑を見送り夫が残してくれた多額のお金も姑の
入院、葬儀で消えてしまった。後から足せるものでないから、それで良いのだけれど、
1日中、誰も来ない、電話もかかって来ない日が有ると息が詰まりそうである。
子供達は其々、生活があり、滅多に来ない、300メートルに住む娘一家も仕事、学校、
から帰り、1日が終わるのに、親の所へ来られる時間が取れる訳がない、そう思うと
女手一つで3人の子を育て、一人暮らしをしていた母の気持ちが今頃になって
よく解る。もっと訪ねるべきだった。人間、年を取らないと解らない事がいっぱいある。
後の祭り!70余年生きてきて今頃気が付いた。泣いて暮らすも、笑って暮らすも同じ
一生なら、後者を選ぼう!
