あいにくの雨でしたが、浅草に出かけました。

江戸前蕎麦の老舗御三家と言われる更級、藪、砂場、ですが、御三家の中でツーオンの好みは藪です。
本日はかずある藪蕎麦のなかでも藪御三家といわれている並木藪蕎麦の蕎麦をいただきます。

平日19:30で閉店なのでなかなかこれません。

本日は日曜で観光客も多く、行列が予想されたので開店11:00前にお店の前に到着、すでに先客4組ほどいらっしゃいました。

ちなみに隣にいらっしゃった方は徳島県から上京中ということで大きな鞄をもっています。

口開けの客なので、店内まだ余裕がありました

板わさ、樽酒 、ざるそば を注文

まだ午前中ですが、

故池波正太郎先生の言葉で

「酒を飲まぬくらいなら、蕎麦屋なんぞ入るな」というのがありますので
今日は日曜ですし、いわゆる蕎麦前をいただきます。



板わさと 樽酒

藪御三家(神田、並木、池之端)で共通なのは御酒には、蕎麦味噌がついてきます。
天種も魅力的でしたが、本日のお目当ては明治からの老舗 並木藪の「ざるそば」なので、舌が濁らないように淡泊な板わさで御酒をいただきます。

御酒をいただいている間に、ざるそばがきました。
藪らしい、水を薄くまとった艶のあるざるです。

ざるそば

藪は、挽きぐるみなので、藪色ともいわれる淡い色がついていますが、
かなり色白細めです。
器は、ざるの裏かえしなので、真ん中が盛り上がっていて量は多くありません。


淡い色

そば汁は、江戸前、職人向きの辛口を味わうのが藪なので、徳利の蕎麦つゆは
全部いれずに少なめに蕎麦猪口の注ぎ、途中蕎麦に絡まった水で薄まってきたら残りのそば汁をつぎ足します。

ざる蕎麦は、池波正太郎風に真ん中から手繰りますが、夏蕎麦ですが
蕎麦の風味十分感じて、穀物としての甘みもあります。

箸を持った右手が目の高さをこえます。
蕎麦の長さは、40cmほどあります。
昔の人は長い蕎麦を好んだといいますが、回帰しているのでしょうか。

ざるそばをいただいている間に、熱いそば湯が届きます。
食べ終わった蕎麦猪口にそば湯を注いでいただきます。

並木藪蕎麦は辛汁で有名ですが、そば湯で割ると、かえしの塩辛さは薄まりますが、逆に出汁の味が浮き出てきます。

このそば汁が藪の暖簾を今日まで人気を維持し続けている源ですね。

なかなか良い蕎麦です。

老舗の蕎麦は、蕎麦と一緒に風情を楽しむといいいますが
かんだやぶそばが、火事で貴重な風情のあるお店が焼失してしまいまいした。

こちらの並木藪蕎麦は2011年の建築らしいですが、小上がりの座敷と奥に帳場がある風景は、蕎麦屋の趣たっぷりです。


ごちそうさまでした

    ツーオン