友人の家で、
「好きに読んでいいよ〜」
と言われ、積み上がった漫画の山から、
いちばん近くにあった一冊を手に取った。
ぱらり、と開く。
最初の2ページで、既視感。
あれ? これ、知ってる。
背表紙を見て、確信した。
「私、これ読んだことある。」
でも、読み進めようとすると、
どこか違和感。
友人に聞いてみた。
「これって……小説じゃなかった?」
「うん。電撃文庫。小説もどこかにあるよ。」
ああ、それだ。
高校? 中学?
とにかく制服を着ていた時期に読んだやつ。
懐かしい。
その正体は、
文学少女。
著者は 野村美月。
物語を“食べる”遠子先輩と、後輩の心葉くんの物語。
学校の図書館で借りて読んだはず。
出会いは、きっとあの場所。
シリーズ全部読んだはずなのに、
内容がほとんど思い出せないのはなぜだろう。
私はすっかり社会人なのに、
彼らは今も物語の中で高校生のまま。
読み進めながら、
こんな展開あったっけ?
こんな登場人物いたっけ?
と、首をかしげつつ、
気づけば2巻まで一気読み。
続きが読みたい。
……のに、3巻がない。
「買ってはあると思うけど……」
と友人。
この漫画の山から探し出すのは、
なかなかの難題だ。
電撃文庫つながりで、
ミミズクと夜の王とか、
キノの旅とか、
読みたくなってきた。
「電撃文庫」というフレーズ自体が、
もう懐かしい。
思いもよらない場所で、
思い出に再会することがある。
そして私は、
自分の記憶力がなかなか当てにならないことを、
改めて実感したのでした。
