陽射しは暖かく
時折通り過ぎる風は冷たい

武蔵野の風はまだ山から降りてきたばかりだから
清らかな冷たさを少しだけ抱えている

数日前に形ばかり姿を現した雪が
春を告げる花にまとわりついて別れを惜しんでいる

鏡に囲まれた世界

酷い混乱
剥き出しの憎悪
悲しいほどの軽蔑

いわれのない罵倒

否定
疑惑
侮辱
怠惰

弱さゆえの優しさ

僕の心にあるものが写し出され
僕はその姿を恐れ怯える

背中を震えさせる風が冷たい
振り返ればきっと
きたならしくおぞましい男が
鏡の中で僕に手招きしているはず

君は正しいと囁きながら

氷の涙を湛えながら