うちの母は三次救急やオペ室ばかりの勤務だったせいもあり、私が9歳の頃には「リビングウィル 事前意思確認書」を用意し毎年家族で内容の確認、延命処置の有無に迷った時の判断基準などを話しあっていた。

不意の事故時、脳死判定時、脳梗塞で意識回復後の予後が悪いだろう時、癌、その他病気末期の時などステージ毎、シチュエーション毎に詳細に指示が書かれていて、本人の意識回復の見込みがない時は指示書に基づいて最終判断を出すのは私が指名されている。

今回、大腸癌の疑い濃厚(ほぼそうだろう)という事で内視鏡やCTをした結果「癌があっても5㎜以下の場合は検査してもわからないからね、また半年後に検査したらわかるから半年後に来て」と検査した外科の医師が言ったらしい。

母としては内視鏡検査が本当に本当に嫌だっただけで、別に癌なら癌で外科的処置、内科的治療の手順はわかっているし手術自体は嫌ではないので「癌=大ショック!怖い!!」でもないそうな。
今回検査した医師がデータ、画像を見せてくれなかったのはかなり不満なので、来週受診して自分でデータと画像を確認。
その結果次第で紹介状を書いてもらい、別の病院で再検査をする予定と話していた。

ただ今後何があるかわからないし、久しぶりにリビングウィル意思確認同意書の確認をしたいという事で前泊しにきたらしい。

愛する家族が危篤状態になった時
少しでも回復の可能性があるなら延命を望むだろうし、ただ生きていてくれればいいと思うかもしれない。
望むのは本人で
選ぶのは家族で
愛はエゴと紙一重になる

大切なのは本人が本人らしい選択の元に人生を選ぶ事でも、1人で生きているわけではなく自分以外の感情の介入があればそれはとても難しくなる。
本人を目の前に「この人はこういう人生を生きてきて、こんなときこういう選択をする」と迷いなく言い切れるまで深い深い関係は親子でもなかなか難しいかもしれない。

9歳から見慣れた意思確認同意書
内容は今も変わらなかった。
同意書に沿って話す母の言葉も内容も全く変わらず


多分私は迷いなく母の意思を尊重する選択や、母ならこうすると判断を下す事ができるんだろうなと思った。
そんな1日、、、



書面の確認後は深夜3時過ぎまで、弟夫婦に対する不満を延々聞かされたのがキツかった(>人<;)
母はストレス解消
スッキリした顔で帰っていった、、、

母ちゃん、頼むから寝させてくれー!