義実家で包丁の話が出たことがあり、私はまっすぐ包丁派、義母はパン切り(ギザギザ)包丁派でした。

お互いどっちも怪我したら怖いと譲らず、話は平行線で穏やかに終わりました。

 

私は今まで使ってた包丁は日本で買ったものを使い続けてました。

こちらの包丁って刃先にカーブがかかってて、見るからに使いにくそうで敬遠してました。

それにハンディ砥石買ってたのでこれで研げばまた切れるようになるからです。

 

しかし、ハンディは確かに楽なんですがハンディなりの落とし穴があります。

研ぐうちに包丁の真ん中辺りが凹んできたのです。

多分研ぐ力が一定でない素人がハンディ使ったからだと思います。

なので切るといやでもサザエさんのたくあん状態になるわけです。

こうなってしまうとハンディは役不足。

 

なので、仕方なく数年前にこちらのキャンペーンで安く買ったJamie Oliver監修(らしい)のSANTOKU(三徳)包丁を出してきました。珍しくまっすぐな刃先なので買ったともいう。

次の包丁に、と思ってたから良いんです。料理人ジェイミー監修だし?三徳包丁だし?それなりに切れるでしょうと思ってました。

 

しかしですね、奥さん、この包丁…

 

まぁっっったく切れなかったんですよ。

 

え?て思いましたよ。だってどんな安い包丁(日本製)でも最初に切る時ぐらいはスって切れてましたもの。その切れ味が落ちてくる速さが違うだけだと思ってました。

なのにこの包丁初っ端から切れやしねぇ。グッと押すとその力で素材が仕方なく切れていく、のを手で感じることができます。

素材が細くて硬いのが来たからしゃーないなって切れてくれる。本当に仕方なく、なんです。

 

買って数年経ってるから刃先が鈍った?まさか。

新品に申し訳なく思いながらハンディ使って研いでみました。

 

…切れねぇ。

 

ま、素人ですし、長年使って表面が凹んでる砥石ですし、そこまで期待していませんでした。

それでも前の包丁では良い仕事してたんです。

しかしそれでも切れない。驚いた。

(今思えば遠慮して思い切り研いでなかったからかもだけど…)

 

なのでこんな切れない包丁を使うよりかは凹んだサザエさん包丁の方がまだマシと、一回引退した老兵を引きずり出して使ってましたが、やっぱり別の意味で切れない場所があるので買いました。新しい包丁と置くタイプの砥石を。

 

ここにきて義母の「ギザ包丁主義」に合点がいきました。

彼女、きっと切れないまっすぐ包丁しか知らないのです。そりゃ切れない包丁相手だと怖いわ。余計な力入るから滑って刃先が手なんかに向かったら必要以上に切れて大惨事だわ。私もジェイミー包丁怖かった。

プロ仕様ならさすがに切れ味も変わるでしょうが、そこまで料理にこだわりがなければ包丁なんて普通プロ仕様なんて使わないし、ジェイミー包丁は安くなってもそれなりのお値段してたので通常でそのお値段ぐらいの包丁だともっと切れないわな。怖っ。

だったらギザ行くわ。力で切るならギザ行くわ。まだ切れる。

 

ただ、私はギザ包丁で指を切った時の切り傷を考えただけで恐ろしいので常用したくはありません。やはりここは日本の包丁です。

 

その頼んだ包丁が届き、トマトを切った時のあの快感といったら…!!!

 

素晴らしいですね。日本の包丁すっごいわ。

スッと切れる。ほんとにスッと。刃先が素材を触るとスルルっと切れていくの。ほんとに。抵抗感なし。

素材も仕方ねぇなじゃなく、あれれ切れてるよ?ってぐらい気づかないんじゃなかろうか。

あんなに切れる包丁手にするとあれね、色々切りたくなるよね。無駄に薄切りしたくなるよね。

やばいね。ほんと切るの楽しい。

 

いや、別段お高い包丁を買ったわけではないですよ?ぶっちゃけ3千円台です。

でも3千数百円でこんなに切れる包丁が手に入る日本てすごいですよ。買って損はないです。むしろ買って。

 

あ、ただし100均の包丁、あれはやめた方がいいです。

一人暮らしの時に使ってたんだけど、一度刃の付け根が折れて飛んでったので。

知らないうちに錆びてたのかな?普通の使い方(使い終わったら即洗って乾かす)してたんですがね。

それ以来100均は使わないことにしました。怖すぎる。

 

みじん切りする時に素材がピョンピョン元気に飛んでいく人は買って。それ切れてない包丁だから。

切れる包丁だと素材がものすごく大人しいから。

このみじん切りの所作を研ぐ目安にしてたら、砥石の説明書きには「月に1〜2度」て書いてたわ。

そっか、そういう風に期間決めてたらいいのか。

 

今回は本格的な砥石も一緒に買ったのでちょっとメンテも頑張ってみます。

砥石の表面の凹凸をならす石もあるんですよ。知らんかった。