平等な二股は難しい | 激録!!双子密着24時 ~涙と笑いの育児物語~

平等な二股は難しい

双子を育てている中で、いつも心がけていることがありました。
それは「平等に接するようにしなくては!」ということ。

生まれた時から常に比べられる対象であるから余計に、
2人がそれを意識してしまわないよう気をつけようと
常々思ってきました。

実際のところ、私の中で
「こちらの方がよりカワイイ」という感情はあまりないんです。
ずっと女の子が欲しいと思っていたので、
双子が生まれるまでは、女の子のほうがかわいく思えてしまうかも…
という不安はありました。

しかし実際に育ててみると、男の子には男の子のかわいさがあり、
Altaには何度も胸きゅん心臓わしづかみで殺されかけています。

もちろん女の子のかわいさも格別です。
Panaがにっこり笑ってぴとっと甘えてきた時なんかは、
連日の夜泣き不眠の恨みを忘れるぐらいの破壊力です。

悪い女に振り回され、ぼろ雑巾のよう利用されても、
アイツが笑ってくれたら全部許してしまうんや…と言ってしまう
馬鹿な男の気持ちがよく分かります。

どちらも比べがたくかわいい…。
しかし、そんな感情とは裏腹に、最近の一番の悩みは
双子と平等に触れ合えないことなのです。

最近はPanaのお母さんっ子ぶりに拍車がかかり、
何をするにも私が専属契約おかかえ召使い状態なのです。

朝起きた瞬間から抱っこを要求し、トイレにも同伴、
家にいる間は基本的に私にひっついています。

公園に行っても、私が離れると泣いて怒ります。
夜寝る時も添い寝でないと、探し回って泣きながら徘徊します。
ご飯も私があげないと食べない時があります。

そんな状態なので、私がAltaを抱っこしようものなら
烈火のごとく怒り狂います。
Altaが私の膝に座りにくるだけで、鬼の形相で押しのけ、
下手すれば腕に噛み付く始末。

時々Altaがそっと私の手をとって遊びに誘ってくるのですが、
Panaが他の遊びに夢中になっている隙に、目を盗んで遊ぶという悲しさ…。
嫉妬深い彼女の目を盗んで、浮気をしている気分です。
もちろんバレれば小さな般若が登場します。

私だってたまにはAltaと遊びたい!
すっかりPana×母、Alta×父という組み合わせが定番となり、
だんだんAltaがお父さんっ子になってきている気がします。
寂しすぎます…。

しかし、Panaが私から離れたタイミングを狙って、
Altaがふわっと私の膝に座りにくる事がよくあるので
「本当はAltaも甘えたいのに、いつもはPanaがいるから…?」
と思うと涙が出そうです。

Panaが怒り狂うと、後々面倒なことになるので、
ついつい機嫌をとってしまいます。
いつもPanaの要求が通ってしまうので、
それが余計に今の状態に拍車をかけているような気もします。

本当にどうすればよいのでしょう。
例えPanaが転げ回って駄々をこねても動じない強いハートが欲しいです。

■父のつぶやき

母が家事をする時間には、母にべったりのPanaを引き取りにいきます。
が、簡単にこちらに来てくれることはなく、まず間違いなく「イー!イー!」と
首を横にブンブン振ります。
ちょっと前までは父母関係なく甘えてくれていたのに…。

その後、何とか落ち着かせていっしょにテレビを見たりするのですが、
ほぼほっておいても問題なし。
片手に持ったケータイを見つつ、もう一方の手でチョイチョイとあやしてても
不満の声は全く上がりません。
これが母だと、ケータイを持つことすら許されないでしょう。

食事の時にも父と母の差は表れます。
父がPanaの横で補助をするのですが、
最近は巧みにスプーンを使い、一人でパクパク食べていきます。
でも、あまり好きでないおかずにはスプーンが伸びません。
そこで父が食べさせようとするのですが、ここで得意の「イー!イー!」
そろそろショッカーから召集がかかるのではないでしょうか。
ところが、試しに母が食べさせてみると、すんなりパクリ。そしてニッコリ笑顔。

いったい何が違うのでしょうか。
出産前、母が
「女の方が出産で苦しむ分、子供は7:3ぐらいで自分に懐いてくれないと割に合わない。百歩譲っても6:4」

と言っていました。

そして今、Panaに関しては7:3どころか8:2ぐらいの勢いです。
でも母は「こういうことじゃない…」とガックリ肩を落としています。