ずいぶん更新をサボっていたわけで
ありますが,この間,いろいろな本を
読み終えていたので備忘記録的にupします。
(GW旅日記も途中で終わってしまったなぁ・・・。)


 

「雲をつかむ話」・・・(著者)多和田 葉子



人は一生のうち何度くらい犯人と
出遭うのだろう。
わたしの二ヵ国語詩集を買いたいと、
若い男がエルベ川のほとりに建つ家を
たずねてきた。
彼女へのプレゼントにしたいので、
日本的な模様の紙に包んで、リボンを
かけてほしいという。
わたしが包装紙を捜しているうちに、
男は消えてしまった。
それから一年が過ぎ、わたしは一通の
手紙を受け取る。
それがこの物語の始まりだった。




本の紹介にこう書いてあり,気になったので
読んだのですが,タイトル通り,
雲をつかむような内容でした。
一個人の感想としては,別に何かを訴えたか
ったわけもなく,常に同じ温度で物語が進ん
でいった感じのストーリー展開でした。



途中であの詩集を買いたいと訪ねてきた青年
のことがちょいちょい出てきますが,
単に話の節々で思い出したかのような扱いに
なっていました。もっと,あの時の青年との
再会劇でもあるのかと期待しながら読み進めて
いましたが,期待はずれな感じの一冊でした。



作者は頭の良い方で,取り留めない話のようで,
実はどこかで繋がっているという手法を用いて
いましたが,読み終えてもなんだかスッキリ
することはありませんでした。



普段手に取らない本にチャレンジしたことは
新鮮でよかったと思いました。