本当は、幸せになることはとても簡単なことでした。誰もが優しいということを知るだけでよかったのです。

「人の優しさを信じる」、私に必要だったのは、ただそれだけのことでした。みんなが優しさでできていることに気づけたのなら、誤解だって傷つくことだって、きっともうなくなるのです。

見えなかったもの達が見えてきました。過去に耳にした暴言をふと思い出して考えました。あの上司は本当はどんな思いでそれを言ったのだろうと。当時の自分には、それは人を傷つける酷い言葉にしか聞こえず憤慨していました。けれど、ちゃんと確かめてみなければ真意はわからないのです。励ますつもりだったかも知れない、期待をかけていたのかも知れない、相手を信頼していたからこそかも知れない。

きつい言葉の中にも、誰かを責める言葉の中にも、その根底には愛があるのだと教えてくれた大勢の人達。私は沢山の誤解をしてきました。

自分を取り巻く世界がまた一瞬にして、更なる幸せなものへと変わりました。全てが優しさでできた世界への移行。幸せには果てしなく上があるのだと、最近実感しています。