「結婚」という制度が本当に人を幸せにしているのか、長らく疑問を感じてきました。それが良いものだと思わされているだけなのではないかと。このシステムのせいで一体どれだけの方達が悩んだり苦しんだりしているかを想像すると、壊してしまうべきなのではと思ったりもします。

 

この地球での学びとして、家族という小さな単位での愛を育み、それをゆくゆくは人類愛に変えていくのだという話を聞いたことがありますが、私自身は正直あまりしっくりきていません。パートナーがいるのは素敵なことだと思うのですが、それを「家族」という枠に収めて管理してしまうことに対して違和感を感じるのです。一緒にいたい人々と共にいる、ただそれだけで充分ではないかと思うのです。

 

家族という、個別に切り離された単位になっていると、貧しい家庭に生まれたり、片親だけの子供は不利になることがありますし、未熟な親から暴力を受けて育つ子供は心に傷を負ってしまいます。ここに社会的な不平等が生まれています。もちろん、それを逆にバネにできる強い精神力を持った子達もいます。でも、全ての子供がそうではありません。子供達をもっと社会全体で見守っていけるようになれたらと願います。

 

また、夫婦になった後に相手の思いもよらない本質が見えてくることもあります。時間が経つにつれ、二人の精神レベルが掛け離れてきてしまうこともあるでしょう。そして、もちろん他の異性に惹かれることも。そんな時、すぐに別れられる人はまれかと思います。優しい人や誠実な人なら、なおさら。別々の道を行くことがお互いの幸せなのに、離れることができない状況というのはおかしくはないでしょうか?

 

今までずっとそこにあり続けてきた事に対して、人は麻痺してしまいます。それがあることが当たり前であり、疑うことなど思いつかなかったりします。もしくは、そんなことは考えないようにさせられているかも知れません。それは、結婚制度だけではなく、世の中の他の様々な仕組みに対しても同じです。どれが正しいかということではなくて、それぞれの時代に合ったやり方があるはずです。人の考えも行動も変わってきているのにシステムだけは昔のままを踏襲し続けるのは無理があります。もっと皆が楽に生きられるように、ますます変化しなければならない時が来ているのではないでしょうか。