小学校のクラスメートりえこちゃんに付いて、うっかり青山のバレエ学校に行ってしまったずんたん。
その名門バレエ学校のなんだかホンモノな光景は、ずんたんの脳天からつま先にエレキを走らせました。
「なんか、いい！」
そうなったらもう大変。
バレエ学校の門を壊すくらい叩いて入門し、稽古場の床を踏み抜くくらい稽古することになるのです。
お友達もたくさんできました。
帰り道、みんなでジュースを飲むのが楽しみで、休まず通いました。
一人でおダンゴ頭も結えるようになりました。
発表会では先輩達に混ざって子供の役で出演させてもらいました。
それはそれは夢のような大舞台。。。
次第にバレエは生活の一部、いやいや、それ以上になっていきました。
だって、学校休んでもバレエのレッスンは行ってましたもん（笑）。
さて、大人っぽいお姉さん達に魅せられて始めたバレエですが、大人への階段を上るには特別にステキなお靴が必要でした。
それがトゥシューズ。
ずんたん小学校三年生。
遂に、遂に、憧れの、もう、嬉しくって、
痛いのなんのって。
華麗な姿なんてはるか彼方、産まれたての馬ですよ。プルプル。
あんまりに痛くって、脱いだらつま先から血が出てたこともしょっちゅうでした。
でも不思議なもので、夢見る少女はトゥシューズを履くたびに大人になった気分になり、痛いのも忘れて練習できました。
お家に帰ってもトゥシューズ。
ご飯を食べてはつま先立ち。
お風呂から上がってもつま先立ち。
そのうちバーを離して立てるようになり、ついにはピルエット(回転する動き)までできるようになっていきました。
ずんたん生後二日目の子馬。
困難を乗り越えればまた喜びがあり、ますます練習に精を出すうちに小学校を卒業。そのころにはレッスン週4日！
すっかりバレエに明け暮れる子になっていました。
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