ぶん----神沢利子
え------吉田勝彦
この本を はんぶん読んだところで、
どーして、えぞまつの赤ちゃんは
みんな
死んでしまうのォ!?
と、不安げに子供に聞かれてしまって。
彼が自分で、図書館で選んできたものの、
ちょっとこの内容は
ちっちゃい子には、インパクトありすぎかなぁ、と
読みすすめるのを、ためらってしまいました。
芽生えても、芽生えても
ことごとく育つことのできない、
北の大地の 自然のきびしさが、
前半、
これでもか、これでもかと
描かれます。
子供向けに擬人化したりなどは、していない、
図鑑のような細密画で、
えぞまつ自身の、スローペースな育ちにくさや
他の植物にじゃまされたり、
めりめりと持ち上がる 霜柱に
土ごと 根をずたずたにされる・・・
なんてことが、淡々と語られます。
さりげない調子で、なんですが、
子供にとっては、
何だかすごくおそろしいことのように、感じられるみたいです。
それじゃぁ、現に存在している
えぞまつの大木は、なぜ育つことができたんだろう・・・。
その答えが
後半に描かれます。
専門用語では、「倒木更新」
というそうですが、
年老いて、倒れた木の上で
やっと…
種は 芽生え、育つことができるのだそうです。
何だか 人間の子育て…
というか、
営み、みたいだな・・・
という気がしてきます。
何年も前に 亡くなった
おじいちゃんのことが思い出されたりもしました。
全部 読み通してしまうと、
子供にも 何か感じるところがあったのか、
別の日に
また読んで、と 持ってきました。
もともとは、幼児向けの月刊科学絵本
「かがくのとも」シリーズの一冊ですが、
高学年の教科書に 使われたこともあるそうです。
- 絵本の表紙はこちらで見られます
- ●木の情報発信基地
- http://www.wood.co.jp/bk/bk-kodomo/ez.htm
文章のほうは、こちらの短編集にも、
載っています。
●光村ライブラリー 第12巻
文を書かれた、神沢利子さんの
背景のエピソードが
こちらで紹介されています。
ご自身の、ある体験が
執筆の動機になったのだそうです。
●神沢利子展プロジェクト通信
http://www.project-tk.net/freepaper_2_200702.pdf
