今回はこちら
HILTI TE5A 充電式 ハンマードリル です。
現場にて使用中に突然止まり、二度と動くことはなくなったと。
バッテリーは直前に充電しており、電池切れではないと。
早速バラしてみます。
現代のリチウムイオンバッテリー系ではなく、NiCd系の機器は電圧制御回路なるものが
存在せず、内部構造は非常に単純です。
背部に装着された4路スイッチで正転逆転を切替、可変抵抗スイッチで電圧調整しブラシへの供給電圧を調整
といった非常に簡単な回路構成ですので原因の特定は簡単です。
ほぼテスターによる導通で解決です。
ロータをくぐっていると逆側の導通が帰ってきてしまうため、事前にブラシとロータ間を絶縁しておきます。
ところが今回導通試験の結果、各部正常に確認できました。
まさかと思いバッテリーの電圧を測定したところ、片相は13V、もう片方は0Vでしたので
片側の電圧不良ということでバッテリーが原因でした。
→バッテリーの分解はショートにより発火の恐れもありますので、あまりお勧めしません。
ハウジングを慎重に解体し、セルをよく観察してみると
ここに1か所、スポットが剥離しているセルを発見。
この部分を再接続することで電圧は26Vと良好に。
無事動作も確認できました。
古い機械ですが、まだまだ現役と思います。