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パナソニック 28.8V 充電ハンマードリル EZ7880

症状は不動ですが、

LEDライトは点灯する、トリガーを引くとピーという電気的な音は聞こえる です。

LEDが点灯するということはコントロールユニットの破損の可能性は低そうです。

また、ピーと音がするということは、ブラシまでは電圧が生じており、

 MOSFETの電流供給異常か、ロータの電流通過以上のどちらかのようです。

 

分解してみます

目立った内部破損はありません、グラインダーやハンマードリルなど過負荷となりやすい機器は

よく目視で確認できるほどブラシやロータが破損していることが多いです。

この状態でロータを回してみますが、特に抵抗なく回転するのでギヤBの破損は除外できそうです。

 

ブラシとロータを確認するため、ロータを摘出。

取り外したロータを観察すると・・・

←断線を発見

←断線とレアショートを確認

 

おそらく過労でコイル放熱が間に合わずレアショートとなり、

内部短絡によりさらに過電流が生じて、加熱により銅線の機械的破損につながったのかと思います。

2か所が断線したことでコイルのループが断線し、回転力を生じなくなってしまったと。

 

今回はアーマチュアのコイル交換にて対応します。

コイルのまき直しはまた次回にします、なかなか線径が細いので簡単ではなさそうですが、可能そうです。

←上は破損品、下が新品です

 

ついでにブラシを点検、かなり状態は良いです。残量も十分。

 

界磁ステータは鉄粉がかなり付着していましたので、除去しておきます

←除去前

←除去後

 

後は逆手順で復旧、ハウジングを閉じて動作試験して完了です。

このモデル、かなり高額なのですが、新型が普及していることもあり故障品がかなり安価に流通しています。

内部はまだまだ綺麗です、最後まで現場で活躍できることを祈ります。