火葬の間待っているとき、1人で座っていると、Wさんの弟さん夫婦が、わたしを外へ誘ってくれました。


弟さんは「あのメモは読むべきじゃなかった」と言いました。


「兄は病気でした。うつ病でした。うちの母も姉も、それはきっと言わないと思います。前の奥さんは夕飯も作ってくれなかったけど、⚪︎⚪︎ちゃんは、お昼のお弁当も作ってくれて、と嬉しそうに話していると母に聞いていました。昨日、会ったときに、想像していた通りの人だと思いました。ケンカは誰でもします。うちもします。黙って出て行くこともあります。⚪︎⚪︎さん、⚪︎⚪︎さんのご両親、娘さんたちには本当に申し訳ない気持ちです」


火葬場の外、きれいな芝生があって、わたしの両親が向こうの方で娘たちを遊ばせてくれていました。それを見ながら、ボロボロボロボロ泣きました。


そこから、涙が止まりませんでした。


お骨を払うときに、お姉さんが「⚪︎⚪︎ちゃんこっちにおいで」と言ってくれました。


これから家族になるはずでしたが、家族にはなりませんでした。