双子の保育器を見送って
何だか抜け殻になった気分だった
お腹の感覚がないから
本当に二人が出ていってしまったのか
実感がない
手術前はたくさんいた人も、赤ちゃんとともに
NICUへ入ったりで半分以下になった。
私のお腹を縫っている先生達以外は各々の
後片付けをしていて、
ラストオーダー後のレストランにいるみたいな
落ち着かない感じ
手術室の天井を見ながら
処置が済むのをひたすら待つ...
「お疲れ様でした。少し出血が多かったので
バルーンを入れましたが、手術自体は
大きなトラブルなく終わりましたので
安心してくださいね」
担当医のB先生が声を掛けてくれて、
処置が終わったのだと分かった💡
その場で先生達が手術の振り返りをして
「手術終了」となった
「赤ちゃんも二人とも頑張って元気に
泣いていましたね
やはり呼吸が不安定なので先にNICUに
向かいましたが、小児科の先生方が
ついているので大丈夫ですからね」
主治医のA先生も声を掛けてくれた
そう、2人ともひとまずは泣けて良かった...
ざっと体についた血を拭かれて
手術台からベッドへ移してもらう🛌
B先生が病棟まで付き添ってくれるそうだけど
私の胎盤が入ったクーラーボックスを
大事そうに肩から下げていておもしろい
(研究のため病理診断に回すそう)
ガラガラと転がされて手術室を出ると
手術室前のベンチに夫が座っていてビックリ
私の涙まみれの顔を見て不安そうに
駆け寄ってきたので頑張って片手をあげる
「もうNICUにいるかと思ってたよ」
「いや、anneが入ったっきり
全然出てこないからどうしようかと...」
それはさぞ不安だっただろう
約1時間半と聞いていた手術が倍くらい
かかってるもんね
たぶん誰からも声かけてもらえず
待合室にも行けずに長椅子で待っていた夫が
健気で可愛い
赤ちゃん達はまだ処置中らしく
NICUに面会に行けるようになったら
呼んでくれるそうなので
一緒に私の病室へ戻ることに💡
病室に戻ると血栓予防のポンプを足に
巻いてもらえた
腕には水分補給と痛み止めの点滴、
カテーテルにバルーンも入っているから
自由に動かせるのは首と片腕だけ
麻酔が残ってるからか何の痛みもないし
点滴入ってるから喉も乾かないなー
赤ちゃん達の保険証などの発行のため
夫と対面で話せるうちに名前を決めたいけど
やはり決まらない
やっぱり顔を見ないとね!と
デジャヴを覚えつつ明日以降に持ち越し
(上の娘の時は顔見ても決められず3日間名無しだった笑)
担当看護師のIさんが「おめでとう🎊」と
駆けつけてくれた
Iさんの顔を見ると安心してウルッとする
産後ハイなのか涙腺が緩みすぎだー
「ちゃんと2人とも産声上げれたんです」
「らしいね!顔見れた?」
「ベビツーちゃんだけチラッと見れました」
「じゃあ明日以降のお楽しみだね!
パパさんはこの後見れるからね
写真撮ってあげてくださいね!」
しばらくするとNICU入室の許可が出たので
夫に行ってもらうことに💡
すぐに帰ってくるだろうと思ったけど、
状況説明と同意書サインで2時間もかかった
どんな状態で生まれてどんな処置をしてるとか
二人の現状を詳しく知りたかったのに
「二人とも今の所大きな後遺症はなさそう!
じゃ」
以上かよ!
娘の保育園の迎えのために急いで帰らないと
いけなかったのは分かるけど、
帰宅後のLINEで聞いてもよく分からず
例えば仕事で商談してきたら、結果だけ
じゃなくて背景とか感触とか今後の展望とか
上司に報告すると思うんだけど
何で家のこととなるとできなくなるのかなー
何かぐったりしちゃったし、どうせ
何もできないから一眠りすることにした