8月8日のライオンゲートから
眠くて、眠くて
身体が動かなくて
誰にも会いたくなくて、
スマホも見たくなくて、
ただ、ただ、自分と向き合う日々。

なんのために生まれ
なんのために生きるの?

ぐるぐるとらせん階段のように
答えを求めながら自分に問いかけた。



今、自分にできることは
たった一つ。

母として
子供たちのために生きよう。

彼らが暮らしやすいように
家中、断捨離、ピカピカに磨いた。

床を拭きながら
自分の人生を振り返り
楽しかったこと、
悲しかったこと、
思い出しては泣いていた。

古いアルバムをめくるように。



やっと動き出そうと
決めた日、

不登校の12才の次男と釣りに出かけた。

やっと運転して海に来れたことに
感謝しながら。

魚を釣ることより

私と息子が遠出したことが
夢みたいに嬉しくて
たまらなかった平日の金曜日。

無心で釣り糸を海に垂らす。

プカプカと海に漂う浮き袋、

まるで今の私みたいに
ふわふわと漂っている。

私の気持ちをよそに
ウソみたいに魚が釣れた
生まれて初めての体験。

アジ、鰯、メダイ…
小さな魚たちばかりだけど
手でつかむのも
やっとのくらい
元気に飛び跳ねていた。

釣り針を外そうとすると
魚のウロコが
手の平にキラキラとはりつく。

まるで人魚のウロコのように
輝いていて

心が踊った。



“大切な命をありがとう”

“海よ ありがとう”

“母なる地球にありがとう”

感謝の気持ちが
ハートからいっぱい溢れて

ただ幸せな時間が過ぎて行った。

今までずっと走り続けて来たから
身体が、心が
疲れていた。

このまま社会復帰できるのか
不安な日々だったけど

久しぶりに見た
青い海と空は

あまりにも美しくて眩しくて

私の中の小さな少女が
微笑んでいた。



“ありがとう”

“ありがとう”


何度も海に語りかけて

12才の自分探し中の
息子と帰路についた。


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みなさんに心からありがとう
星の天使yuka