マホトが叩かれている件と、東海オンエアてつやのツイートについて


YouTuberのマホトが2021 1/22日現在インターネットで凄く叩かれている。マホトは先日本欅坂46の今泉佑唯と結婚、彼女の妊娠を発表したが、妊娠している期間中に別の15歳の女子学生と卑猥な画像をやり取りしていたことが発覚し大炎上。マホトは以前にも恋人に暴力を振るって逮捕されていた過去があり、そのことを知る視聴者からはTwitter上で「最低」「胸糞悪い」「死ね」と言った罵詈雑言を浴びせられている。

そんな中でマホトに昔自身を有名にしてもらった大きな恩を持つ東海オンエアのてつやがこんな発言をしていた。

"人の知名度を利用して金を稼ぐハイエナもそれの生み出す糞に群がる蠅たちも本当に気持ちわりい!揃いも揃って正義軍団ぶってるのが特にきつい!
顔も名前も出さない安全圏から大勢で石を投げつけてるせいで自分の罪に気づけないような想像力のない奴らはあまりネットをやらない方がいいね!"   (Twitterより引用)

「人の知名度を利用して金を稼ぐハイエナ」というのはコレコレというYouTuberを指していると考えられる。この発言はこのツイートがされた数時間前、コレコレがマホトと件の15歳の女子学生とのやりとりを女子学生本人に電話して聞くという配信を行い、これについて言及した物だと考えられる。マホトという知名度の高い人物のスキャンダルを暴露し、世論の炎上を煽って動画の再生回数を伸ばして金を稼ぐ。そんな配信者の汚いやり口が我慢ならんと言っているわけだ。

後半の部分はそのコレコレの配信を見た視聴者のコメントがマホトへの誹謗中傷で溢れかえっていたのを見て、その視聴者に、「安全な場所から他人を寄ってたかって攻撃するなんて、自分たちの罪深さを知った方が良い」と苦言を呈しているのである。

こんな風に客観的な文章で書いてしまうとてつやの熱量が伝わらなくなってしまうが、要は

「マホト叩きすぎ、お前ら関係ないやろ」

という事だ。

そしてこれはてつやがマホトを擁護しているわけではない。
これは直接的にはなんの関係もない視聴者に対しての諫言なのだ。

確かにマホトがやったことは最低な事だと思う。2019年6月にあった恋人への暴力事件、そして今回の彼女である今泉佑唯の妊娠中に女子学生と卑猥な画像をやり取りしていた事件、どちらをとっても人間的に最低なことは間違いない。叩きたくなる気持ちもわかる。

しかし視聴者、というか外野の私たちは直接この事件に関わっているわけではないのだ。被害者でなければ友達でもない。彼をYouTubeをよく見てきたかもしれないが、実際に会って話したことがある人が一体どれだけいるだろうか。
いくら彼の行動が最低だったとしても、そんな一方的で薄い関係にある視聴者達が寄ってたかって彼を袋叩きにするのは違う。絶対に違う。てつやはそう言いたかったのではないだろうか。


今の時代で求められるのは、「あくまで他人だという認識」である。どれだけその画面の中の人が好きで、どれだけ毎日動画を見ていて、どれだけその人を身近に感じていたとしても、この「他人だという認識」を絶対に忘れてはならない。インターネットの何千何万という悪意にまみれたナイフは、いとも簡単に1人の人間を殺すのである。テラスハウスの木村花さんが自殺した事件でよく分かっただろう。誹謗中傷で人は死ぬ。インターネットを利用するすべての人間が、そう肝に銘じておかなければならない。

確かに誹謗中傷を煽って金を稼ぐyoutuberは最高に汚い。しかし私たちはそれを言い訳にしてはいけないのだ。そもそもなんで炎上系youtuberなどというビジネスが成り立つのか、その理由は間違いなく、煽ったら簡単に乗せられて誹謗中傷をしてくれる人間が大勢いるからである。そんな人間がいなくなれば、炎上商法で儲けようなどという悪徳なYouTuberは現れないわけである。1人1人、これを見てくれたあなたがまず「他人だという意識」を強く持たなければこの大きな問題は解決しない。正義感を感じて気持ちが大きくなってしまう前にもう一度冷静になって考え直してほしい。あなたが今怒りを感じているその人は、あなたと直接どんな関係があるの?あなたはなぜそんな見ず知らずの他人に気持ちを掻き乱されているの?

感情のコントロールができる人になってほしい。
 
感情に押し流されて、既に何千何万というナイフが突き刺さった人に、さらにもう一本ナイフを突き立てる人になって欲しくない。


最後に、2019年に放送された名ドラマ『3年A組』から、最後の菅田将暉演じる柊一颯先生のセリフを抜粋したい。


『お前ら、景山の何を知ってたんだよ。何にも知らねえだろう!会ったことねえだろ!話したこともねえだろ!対して知りもしないのになんであんなに叩けるんだよ。ウザいキモい死ね、よくもまぁそんな卑劣なワードがポンポン出てくるんもんだよ恥ずかしい。それだよそれ!そのお前の自覚のない悪意が、景山澪奈を殺したんだよ!』


このドラマでの被害者である景山澪奈の部分を、今自分が思い描いている誹謗中傷の相手に変えると気持ちが変わるのではないだろうか。マホトはアンチコメで自殺するという風には思えないが、彼がいくらかでも傷ついていることは確かであり、自殺という道を選んでしまわない絶対の保証はない。相手が誰かということではなく、赤の他人に誹謗中傷をしてはなけない、自分にはする権利など微塵もないという強い思い信念を持つことこそが重要なのだ。