ライディングはいつだってあまのじゃくなものです。
毎日なんとかして1mmでもいいから先に進みたい、大会では最低これは無条件で披露したい、そう願うもあまつさえその最低ラインまでも覚束ないのが常です。
それでも不思議と、10回に1度くらいの割合で練習してきた成果?なのでしょうか、いつもの練習なのに奇跡的に全てが調子良かったとか、大会で次から次へと気持ちよくトリックがメークできた、ということが稀にあるのです。
それが、どういう時に訪れるかは、未だにわかりません。
体調、メンタル、空気の湿度や風向き、様々な条件が合わさって突如として、鋭い閃光がライディングに駆け抜けるのだと思います。
・・でも残念ながら、年間8割は・・
今日練習でいいイメージを掴めた、その意気で次の日も乗りに行ったところ、目の前にあるのはマシンといつものだだっ広い乗り場だけ、掴んだイメージとやらは全くの白紙に・・
大会で追い風に乗れた、と思いきや、次に出た大会ではものの見事に持ち時間いっぱい無風、なんてこともザラです。
信じたものが、ふとあるタイミングを境に忽然と姿を消してしまう。
僕とBMX、それは川に浮かぶ木の葉の重なりのよう、一見重なり合って一心同体でいるようで、ふと気付けば一瞬にして簡単に離ればなれになってしまう、安心できない関係のようです。

8/30(日)
The Blood Order
この日はその10回に1度のタイミングだったのでしょうか、珍しく90秒という僅かな時間内で、2つのトリックをメークすることができました。
とは言え、G-SWINGはなんちゃって3周、結局2.4周でリヤは付いてしまい、難産(トリック名です 笑)も後ろに切り返せず止まってしまってからフレームキャッチの無理やりな戻り、まだまだ不本意なレベルは抜け出せていません。
それでもこのトリックを大会で出し始めてから、ここまでの手応えを感じたのは初めてでした。
自分的にはかなり甘めに採点して40点。
まあ、あのレベルでは四の五の言う気など毛頭ありません。
いつも通り予選敗退、頭を切り換えその後は全力で応援側に回りました。
出走前と出走後のグータッチ、ライダー同士拳と拳をぶつけ合う感触に、僕の頭の中では様々な思いが散り散りに巡っていました。
応援、というものを素直にできなかった遠い幼き日々。
あいつに負けたくない、最低誰々には勝ちたい。
改めて思うと実に高圧的で非礼極まりない物言いです。「には」という部分が特に。
そんなことを意識しながら大会に臨んでいた過去の自分に嫌悪を抱きます。
「敵」ではなく、一緒に戦う大切な「仲間」なのです。
人のことを敵対視する自分自身が最大の敵なのだということにも次第に気付きました。



また、後輩達がみるみるうちに僕を追い越して行くのを横目に、自分ももっと頑張ろうと奮い立たされるのと同時に、ベストが決まった瞬間は自分が見せきれなかった悔しさを超える激情がありました。
後輩は、いつかは必ず先輩を追い抜くもの、きっと僕もそうやって先輩を踏み台に追い抜いてきたのだと思います。
華やかな舞台などいりません。
こうして、乗るライダー、応援するライダーとが同じレベルのフロアで織り成す一体感は、大会ってもともとこういうものだったよねと、どこか懐かしさを感じたひと時でした。
前日から楽しみ過ぎてろくに寝ていない2日間、大会も終わり今日こそ早く寝ようとしても、回想は止めどなく流れ、眼は冴える一方。
身体とは意地悪なものです。
素敵な大会をありがとうございました。
また次回も楽しみにしています
